ガソリンバーナーやランタンにポンピングした時の圧力計がついていると便利だ。
今回、その圧力計を自作してみた。
キャンプではガソリンバーナーが活躍
昨年(2018)はあちこちキャンプに行ってきて、そこでいつも活躍してくれるのがコールマンのシングルバーナー「スポーツスター・ストーブモデル502」だ。
焚火をおこすまでもなく、雨の日や、ちょっとお湯を沸かしたい時とても重宝する。なにしろどんな強風でも消えないところが心強い。
もうずいぶん長い間使っていて、30年以上になるだろうか。ポンプカップが一度傷んで交換したが、それ以外は特にメンテナンスすることもなくいまだ現役。
燃料のホワイトガソリンも入れっぱなし。
燃料は使用後抜く方が良いと聞くがいまだに不具合は無い。
(※ ガソリンは「腐る」ので抜くのが正解です。)
圧力計があると便利
さて、使い勝手の良いこのモデル520も既に廃版で絶滅危惧種であることは間違いなく、レストア用に予備品を確保しておこうと思った。
ヤフオクで探すうち、バーナーに取り付ける圧力計なるものが出品されていることに気づいた。
これは良さそうだ。ポンピングはいつも回数を数えながらやっていたが、これなら圧力が直読できる。
更に調べると自作記事もあちこちにあり、工具と材料を確保すれば、なんとか自分でも作れそうなので今回チャレンジしてみた。
必要なもの
まず材料として必要なのは燃料キャップ(フィラーキャップ)。
現用のものを加工してもいいが失敗したらイヤなので売っているものを確保。
大きなホームセンタのアウトドアコーナーやアウトドアショップでもたまに置いてあったりする。
↓ 左が買ってきた燃料キャップ。右は現用のものだ。
そして圧力計。これは比較的簡単に手に入る。モノタロウなどで検索するとヒットするだろう。
型番は”G33-4-01”。フルスケール0.4MPaの気体用ブルドン管圧力計。
計測部分は金属なので、もし燃料が中に入ってしまっても大丈夫な構造。
あと、工作用機材も必要だが、後述する。
圧力計の製作
では、工作を始めよう。まずはキャップに8mm穴を開けるのだが、いきなり8mmドリルで作業するのはちょっと怖い。
まずは3mm程度の細いドリルできっちり中心に穴を開ける。
卓上ボール盤等がないと辛いかもしれない。
次に開けた穴を頼りに最終的に8mmの穴を開けてゆく。
ずれが起きた場合はリーマーや円形ヤスリで補正するとよいだろう。
8mmの穴を開けられたら、次にタップを切る。タップのサイズは以下のものを使用した。
タップ切りは最初が肝心。斜めにならないように慎重に噛ませてゆっくりと切っていく。
切っては戻し、切っては戻すを繰り返す。時々切削用オイルを差すと良い。
こんな感じに切れたら、切りくずをエアーで吹き飛ばし、パーツクリーナなどで洗浄する。
次に圧力計のネジ部分にエアー漏れを防ぐためシールテープを巻く。
あとはねじ込んで完成。
取り付けてポンピングして圧力をかけ、エアー漏れがないか確認する。
ポンピング後、少しだけ圧力が下がったが、数日置いても安定しているのでエアー漏れは無いようだ。
希釈した洗剤水などを塗ってエアー漏れをチェックしても良いだろう。
おわりに
いままで、回数を数えながらポンピングして、ノブの押し込み具合から圧力を判断していたが、こうして圧力を直読できるのはずいぶん便利ではないだろうか。
今年もこのバーナーが活躍してくれそうだ。