ジャンク カラーページプリンターを修理 しかし意外な落とし穴が・・・

先日、オークション出品されていたブラザー製のカラーページプリンター(HL-L3230CDW)の故障品を安く落札した。

故障原因は単純だったものの、意外な落とし穴があったので、それについて書いてみようと思う。

(またまた、グダグダ書いているので適当に読み飛ばして頂きたい。)

「ページプリンター」って?

ところで、「ページプリンター」って何?、「インクジェットプリンター」とどう違うの?と思われるかもしれない。

ざっくり言えば、「ページプリンター」はトナー(粉末顔料)を使い、「インクジェットプリンター」は、その名の通り液体インクを使う。

■ インクジェットプリンターの構造

■ ページプリンター(レーザープリンター)の構造
 (下はモノクロ機。カラーの場合はマゼンタ、シアン、イエローのトナー、感光ドラムが追加される。)

 出典:情報機器と情報社会のしくみ素材集 (http://www.sugilab.net/jk/joho-kiki/index.html)
 ※本画像は社会人知識向上の目的で使用させていただきました。

しかし、これは、誤りではないものの、正しくもない。

”ページプリンター”というのは使用する色素の種類というよりも、紙への出力方法の名称だ。

ページプリンターは(見かけ上)プリンタ内部で1ページ分のデータを作り一気に紙へ出力する。
だから、シリアルプリンター(1文字づつ印刷)とかラインプリンター(1行づつ印刷)との対比がある。

そういう意味で言うと、インクジェットプリンターはメカ的にはシリアルプリンターに近いと言えるかもしれない。

だが、世の中は「ページプリンター」= ”トナーを使うプリンター”という認識が大方なのである。
「トナープリンター」と呼んでもよさそうなものだが、そうは言わないのだね。

まあ、そんな話はよくあることで、テレビで、「UFO」 = 宇宙人の乗り物 ≒ 空飛ぶ円盤となってしまっているのと同じなのかもしれない。意味するところは「未確認飛行物体」なのに。

あの有名な曲とか某外国SF TVドラマが影響しているのかな(笑)

過去記事:シャドーモービルのプラモデル

ついでに言うと、ページプリンター = レーザープリンターかというとそうでもない。
今や安価なページプリンターは、ほぼ「LEDプリンター」になっている。

装置内部の感光体へ文字や画像を描くプロセスにレーザー光ではなく、LEDの光を使っている。
(昔は液晶シャッタープリンターなんてーのもあった。これは液晶で光をオンオフ仕組み。)

さて、無駄口ばかりで前に進まないが、なぜページプリンターを手に入れようとしたか?を書いておきたい。

それは、インクジェットプリンターは使用しないとすぐインクが目詰まりして使えない状態になるから。
一年に一回、年賀状しか印刷しない人は多くの人が思い当たるのでは(笑)

そうなるとクリーニングのために大量のインクを消費することに。これがもうイヤになってきた。

もちろん、インクジェットプリンターは画質もきれいで、写真レベルの印刷もできる。
しかし、年賀状にイラストを印刷するぐらいなら、カラーページプリンターで十分なのである。

トナーなら水に濡れても滲むことがないし、印刷速度も速い。

それにワードやエクセルの書面もよく印刷するので、トナーで印刷ならビジネスチックではないか(笑)

そこで、安いカラーページプリンターを入手するチャンスを伺っていたわけである。

めっちゃ安いジャンク品を発見

ある日、カラーページプリンターのジャンク品(動作不能品)が某オークションに出品されていた。

ブラザー製のカラーページプリンター(HL-L3230CDW)。新品の市販価格は約2万数千円。
パーソナル、スモールオフィス向けの小型のカラーページプリンターだ。


 出典:Amazon

オークションでは入札も少なく、価格はまだ千円台。

しかし、安物買いの銭失いというのもある。
もし落札したとして、直ればラッキーだが、そうでなければただのゴミだ。

説明では、突然印刷できなくなり、”インサツデキマセン 05”を表示し動作不能だという。
出品者曰く、『購入してまだ2年しか経っていないのよ』と言うが、2年も経てばりっぱな老朽品だ。

”インサツデキマセン 05”は修理可能か?

とりあえず入札はせず、まずは情報を探って、修理できそうかを判断することにした。

最初に書いたように、いくら安くても修理できなければただの粗大ゴミになるだけだから。

印刷品質が悪いのなら何とかなりそうだが、動作しないとなると話は別次元になる。

印刷品質の不良なら、トナーやドラム、転写ベルトあたりの交換で修理できる可能性が高い。
それはECサイトに交換用トナー、ドラムなど、正規品、互換品が大量に出回っているから。

しかし、動作しないとなると機構部品の故障の可能性があり、部品が入手できなければ、ジ・エンド。
(但し、もう一台手に入れて、”ニコイチ”という手も無くはない。)

メーカーによっては部品の個別販売も可能なところもあるようだが、ブラザーは無理なようだ。

ebay(海外通販サイト)あたりでは部品が見つかるが、けっこう高額。

ブラザー(兄弟)なんだから、人類皆兄弟で売ってくれてもよさそうなものだけど(笑)

「インサツデキマセン 05」の意味を調べてみる

まずは、メーカーのホームページからユーザ向け取扱説明書を見る。
「インサツデキマセン XX」は「機械的な異常があるためコールセンターに電話しろ!」と書いてある。

案の定、矢吹丈である。だいたい取扱説明書に、役に立つことはまず書いてない。

ならばとサービスマニュアルを探してみる。
これはメーカーのホームページには無いので、アングラ的なところを探る。

残念だが他機種のものはあるが、この機種のものは見つからなかった。

いや、見つかったが、それは有料販売されているものだった。
11ドルだという。買えなくはない金額で、少し心が動いたがとりあえず保留にしておく。

次に「インサツデキマセン 05」をネットで検索してみる。意外とヒットしない。う~ん・・・

「インサツデキマセン 05」は英語で「Print Unable 05」になるので、今度はこれで検索してみる。

日本で販売されているプリンターはグローバルに展開されているものも多く、海外でも同一のものが売られている。(OEMで違う型番のものもある。)
海外では故障修理のノウハウ情報は多いので調べ方を変えるとヒットしやすい。

情報はYouTubeで見つかった。かなり怪しい場所で修理している映像だ(笑)


 出典:YouTube

修理は、フューザー(定着機)のサーミスターをバイパスするという恐ろしい技だった。

サーミスターはフューザーの温度を検出する部品。
フューザーの温度を検出するとともに、過熱も検出して事故を防ぐ役目もする。
(温度検知と過熱を別の素子で検出する機種もある。)

まあ安全装置を外しているわけだから、技術屋としては論外だが、「動けばいいや」精神は何でもありになる。

残念ながら、修理しているプリンタは違う型番のものだった。
しかし、同じブラザー製。同じメーカーなら、エラーコードを共通化しているケースが多い。

恐らく「インサツデキマセン 05」はフューザー関連のトラブル(温度異常検出)であることに察しが付く。

部品のフューザーユニットはebayで見つかったが、結構なお値段。
それならば、もう少し出して、新品の本体を買ったほうがはるかに良い。

下はebayで売っていたフューザーユニット。

しかし、直せる確率はゼロではない。「直してみたい」という、いつもの悪い根性が頭をもたげる。

これはひとつのギャンブルだな。
気合いで入札。男の子は思い切りが肝要なのよ。

意外と金額は伸びない。どうも「動作せず」が嫌われているらしい。

壊れて動かない機械をわざわざ買うアホなやつはそう居ないわな。

で、結局千円ちょいで落札。送料のほうが高かった(笑)

原因は単純なものだった

数日してクソでかい箱に入ったブツが届く。

まずは症状の確認。コンセントをつないで電源を入れてみる。
ひょっとして、夜のうちに小人さんたちが直してくれているかもしれないし。

でも、やっぱりエラー。

「ヒーターカクニンチュウ」、「15フン オマチクダサイ」を交互に表示、その後「インサツデキマセン 05」となる。

「ヒーター・・・」というからには、やはりフューザー部分の異常であることに間違いないようだ。

ヒーターランプが断線しているなら、即エラーとして停止するはずだから、やはり温度制御が異常となっていると推測できる。

やはり、サーミスターか?
サーミスターのバイパス手術はやりたくないね。

とりあえず、電源を落として、フューザー部分を覗いてみる。

すると、目に入ったのはフューザーの奥にある白い物体。

そう、それはヒートロールに巻き付いた紙だった。

原因はこれだ。思わずガッツポーズが出る。

これはローラーラップといって、ヒートローラーに紙が巻き付いた状態。
紙によって、サーミスターに届くはずの熱がさえぎられ温度異常となるパターンだ。

修理はできたが・・・

早速、フューザー部分を取り出し、紙の取り出しを始める。

これが意外と苦戦、大量の紙が巻き付いていて、簡単に取り出せる状態ではない。
輸送伝票のラベル紙らしく、見事に貼り付いている。

少しづつ破りながら、取り出してゆく。
紙を巻き込んだまま、無理に動いていたせいだろう、プレッシャーローラー(オレンジ色のローラー)の表面がしわしわになっている。
(しかし、これは表面が破れていないかぎり、印刷に影響しない。)

どうにか取れたので、念のためローラー表面を清掃しておく。

結局、これだけの紙が巻き付いていた。これで印刷できていたのが不思議だ。

組み立てて電源オン。

すぐに「インサツデキマス」が表示されると思いきやそうではなかった。

当初のように、「ヒーターカクニンチュウ」、「15フン オマチクダサイ」を交互に表示している。

実は最近のプリンターは賢く作られていて、電源オフ(コンセント外しても)しても前回のエラー状態を覚えているものがある。
次に電源を入れたとき、エラーが解消されているかチェックをするのだ。

特にヒーター系が壊れているとヤバいのでこういったチェックをするのだと思う。

メーカーが、故障でいちばんいやがるのは人身事故と発煙、発火。
下手をすれば人命、財産にかかわり、損害賠償に発展するケースもあるからだ。

長い診断が終わって、やっと「インサツデキマス」を表示した。
しかし、どの色のトナーも残り少ないようだ。
「インサツデキマス」の前に、トナーが少ないのメッセージも表示していた。

ではテストプリントをしてみる。

印刷はできた。但し、印刷の具合が悪い。特に、紙の両端に黒い汚れが大量に出る。

右は正常の印刷。左が画質が異常のもの。
黒い汚れが両端に出るし、カラーの印刷濃度が低い。

まあ、印刷の汚さを気にしなければ使えるが、やはりきれいな印刷を出してやりたいのが人情。

ドラムかトナーカートリッジが寿命、つまり消耗品類が寿命になっている様子だ。

中古ページプリンター購入時の意外な落とし穴

”意外な落とし穴”と言っていたのはこの消耗品の罠のことだ。

ページプリンターというのは消耗品のかたまりみたいな機械である。

消耗品とはトナーカートリッジ、ドラムカートリッジ、転写ベルト、廃トナーボックス、フューザー(定着機)、搬送ローラー等々。

本体をいくら安く手に入れることができたとしても、消耗品が寿命で、それを交換しなければならないと、結局は高くついてしまうことになる。

厄介なのは、フューザー(定着機)、搬送ローラーなど、入手しにくい消耗品(消耗部品)が寿命になった場合だ。

この類のプリンターは内部に部品ごとの印刷枚数カウンタを持っており、設定された寿命値に達するとエラーにしてしまう方式が多い。

トナーカートリッジやドラムならば、新しいものを買ってきて交換すればまた使えるようになるが、フューザーやローラー類は入手が難しい。

たとえそれらを交換できるスキルがあったとしても、部品が入手できなければどうしようもない。

そうなると、メンテナンス部署へ送って、寿命部品を交換してもらうしかない。
しかし、これが目が飛び出るくらいの部品代と手数料。

強者は、自分で部品を確保したり、別のプリンターを入手してニコイチにすることも考えられるが、手間と労力を考えたらどうなのか。

部品交換するより新品を買ったほうが安くつくという逆転現象、本末転倒が発生する。

今回はアマゾンでいちばん安い、互換トナーカートリッジ(全色)とドラムを手配した。

届いたトナーカートリッジを全色交換し、黒のドラムを交換して、印刷もきれいになった。

下は届いた互換トナーカートリッジ。昔の互換品はトラブルも多かったが、今は品質が向上しているようだ。


もともと装置に装填されていたトナーカートリッジの青(右側)。
色も薄く、ムラになっているのがわかる。

こちらはドラムカートリッジ。

感光ドラム部分。表面上は異常が無いように見えるが劣化している。
黒は使用率が高いので劣化しやすいようだ。


結局、結構な追加出費になった。

今回の記事で伝えたいことのひとつは、中古のページプリンターを買うときは、注意しないと予想外の出費に見舞われることがあるということだ。

もし中古品を買おうと思ったときは、どれほどのページ数を印刷しているかを確認するべきだと思う。

部品の寿命が直前のものを買えば、印刷品質も悪くなり、すぐに寿命が来て、交換の必要が生じる。

寿命カウンタをメンテナンスモードでリセットする裏技もあるが、それだけ使っているということは、部品もそれなりに傷んでいるということだ。

だから使用量の多いものは買うべきではない。

安ければまだしも、そうでなければ新品を買ったほうが結局は安かったということになってしまう。

但し、修理してうまく動いた時の感動は忘れられない。脳がすごく満足してくれるのは間違いない。

おわりに

今回は、中古ページプリンターを買うときについて、少々ネガティブなことを書いた。

まあ、これが分かっていて、あえて買う人も居るのが世の中の面白いところだけど。

これは中古インクジェットプリンターについても同じことが言えるだろう。
ただ、インクジェットプリンターはインクカートリッジ以外、消耗品が少ないことが救いかも。
(ただし、廃インクパッド満杯のカウンタ数値が残り少ないという罠がある機種もある。)

最後にこのブラザー製カラーページプリンター(HL-L3230CDW)のテクニカルな情報として、メンテナンスモードなど、入り方や操作について書いておく。

■ドラムカウンターをリセットする方法

ドラムが設定された寿命値の回転数に達すると、ドラムを交換するようにメッセージが表示される。
但しプリンタ動作は続けることができる。(印刷品質はしだいに劣化してゆくが。)

1.[OK]ボタンと[▲]ボタンを同時に押す → ”ドラム” ”▲▼デセンタク&OKボタン”を交互に表示
2.[▲]または[▼]ボタンで”ドラム”を選択(ここでベルトも選べる)→ ”ブラック(BK)”を表示
3.[▲]または[▼]ボタンでリセットする色を選択し[OK]ボタンを押す → ”▲リセット ▼キャンセル” を表示
4.[▲]でリセットを押せばドラムカウンターがリセットされる

■トナーカウンターをリセットし、最後までトナーを使いきる方法

トナー交換のメッセージが表示された場合、以下の手順をでトナーを交換せずに印刷を続行できる。
(ボタンを押すタイミングが悪いのか、再現性が著しく悪く、下記方法でできないケースが多い。いろいろ試していただきたい。)

1.トップカバーを開けたままにしておく。
2.[Back]ボタンと[Cancel]ボタンを3秒間押し続ける。
3.”キホン セッテイ” が表示されたら、[Back]と[Cancel]ボタンを一緒に3回クリックする。→ ”K-TND-STD”または”K-TND-HC”を表示
4.[▲]または[▼]ボタン、リセットするトナー色を選択し[OK]ボタンを押す → ”▲リセット ▼キャンセル” を表示
(Kは黒、Cはシアン、Yは黄色、Mはマゼンタ、STDは標準トナー、HCは大容量を意味する。)
5.[▲]でリセットを押す → ”Accepted”と表示され、トナーカウンターがリセットされる。

これを行えばトナーカートリッジ内のトナーを使い切ることができるが印刷品質は低下してゆくので注意。

■メンテナンスモードへの入り方と有用な機能

1.[OK]ボタンを押す。→ ”キホンセッテイ”を表示する。
2.[GO]ボタンを押し続け、液晶表示が消えたら[GO]ボタンを押したまま[▲]ボタンを4回押す。 → ”■■ MAINTENANCE ■■”を表示する。
(液晶バックライトが点滅する。)
3.[▲]または[▼]ボタンで機能を選択し、[OK]ボタンを押す → ”MAINTENANCE nn”が表示され、機能が実行される。
 (サブオプションを要求してくる機能もある。)

機能は01~99まである。いろいろ試していただきたい。
役に立ちそうな機能は以下。

11:コンフィグレーションリストを印刷
68:カラーバーを印刷
71:各色の印刷(単一やパターンも指定可能)
88:フューザーユニット、PF KIT、LVPSのリセット
99:メンテナンスモードを抜け、通常状態へ復帰

コメント

  1. 匿名 より:

    自分も同じ症状になりました。取り外しはできて、掃除まではできましたが、組み立てが大変で、上部の蓋が外せれば何とかなりそうですが、何をしようとしても簡単には取付が出来ない構造になっています。
    手間を考えると新品を買った方がよいという結論になりました。

    • metaba より:

      匿名さん、コメントありがとうございます。

      ごもっともです。
      手間や時間を考えたら、新品を買ったほうが早いですよね。

      でも、修理して動いたという喜びがある。これが修理屋の醍醐味。

      フューザー(定着器)の組み立ては確かに厄介だと思います。
      細かい部品も多いですし、定着圧力をかけるための強力なスプリングが入っていたりしますから。

      しかし、大概はどうにかなるもので、最悪壊すつもりでやれば意外と好結果になったりもします。
      壊れたら?、まあ、その時考えましょう(笑)

  2. no name より:

    色々なサイトを探して、やっと有益な情報が得られたこのページに辿り着きました。

    brotherのMFC-L3770CDWで全面単色カラーの印刷をしたところ、全く同じ症状になってしまいました。

    分解組立の自信がなかったので、ヒートローラに巻き付いた紙を根気強くチマチマ剥がして取り除きました。結果、無事印刷できるようになりました。

    本文も写真もとても役に立ちました。
    本当に嬉しい!感謝です!

    • metaba より:

      no name さん、コメントありがとうございます。

      お役に立ててなによりです!
      brother MFC-L3770CDW の情報って、意外と少ないんですよね。
      しかし、どのメーカーのトナー型プリンタもだいたいの仕組みはいっしょなので、エラーの要因を判断できれば、なんとかなることが多いです。

      身近には、壊れた → 捨てる、という発想をする人が多いようですが、なぜ動かない?、原因は何?を探ることはパズルを解くようで面白いです。
      no name さんのように情報を探り、修理にチャレンジされる方を、わたしは尊敬します。

  3. 匿名 より:

    昨日、私も同様の事象が発生しました。
    はじめは、紙詰まりが発生し取り除いたのですが、異音が大きかったので、裏側を除いてみたらローラーに派手に巻き付いていました。
    ピンセットを駆使してなんとか取り除いたものの、電源を入れると15分待ち⇒エラー05が繰り返され印刷ができない状態です。

    >長い診断が終わって、やっと「インサツデキマス」を表示した。
    長い診断とありますが、これらの繰り返しを何回か行ったら印刷できるようになったのでしょうか。
    ご参考までに教えていただけると幸いです。

    直る見込みがなければ素直に買い直ししたいと思います。

    • metaba より:

      匿名さん、コメントありがとうございます。

      ”長い診断”というのは、15分待った1回だけです。
      内部のプログラムが、ヒーターを15分間加熱して、温度に異常がなければ(ちゃんと規定の温度に上がれば)正常とみなし、エラー解除しているのでしょう。

      従って、15分待っても同じエラーが繰り返すということはエラー要因が解除されていないことになります。
      つまり、電流を流しているのに、規定の温度に達しない。

      ピンセットを駆使されたそうですが、温度を計測するサーミスター(温度センサー)をヒートローラーとの隙間を広げてしまったりしていないでしょうか?
      サーミスター(温度センサー)自体に損傷を与えた可能性もありますが、サーミスターの向きが変とかケーブルを断線してしまっている可能性もあるかと思います。

      また、分解されたのであれば、組み立てがちゃんとできているかなど確認してみてください。

      • 匿名 より:

        早速コメント返信いただきありがとうございます。

        15分待ち1回だったのですね。私は4回くらい繰り返し状況改善しない状態です((+_+))
        なるほど。この15分の間にはそのようなことが行われているのですね。
        ピンセットについては、ローラに紙が巻き付いていることに気付き、手でローラを回しつつ、紙を手で引っ張りだしたく、紙の切れ目を引き剝がすような感じで使用しましたが、その際に損傷を与えてしまったのかもしれません。

        この際、分解もしてみようかなとも思ったのですが、複雑そうで元に戻す自信もなかったため、隙間から地道に取り除いていました(;^_^A

        サーミスターの部分、全然詳しくないのですが、もう少しだけチェックしてみようと思います。

        本機種についての技術情報が少なく、本ページにたどり着きました。写真付きで見やすく、とても参考になりました。ありがとうございました。

        • metaba より:

          匿名さんへ。

          今回いろいろ探っていたら、前回探した時は見つからなかった技術員向けのサービスマニュアル(pdf)が見つかりました。
          英語版ですが、かなり参考になります。

          URLを書いておきます。
          https://www.manualslib.com/download/2992496/Brother-Hl-3160cdw.html
          (ダウンロードできますし、ブラウザで見ることもできます。)

          ちなみにフューザー(定着器)部分の取外し方法はページ3-23 ~ 3-27に記載されています。
          残念ながら、フューザーそのものの分解についての記載はありません。
          (フューザーユニットがひとつの交換単位になっているから。)

          構成図から見ると、サーミスター(温度センサー)は2つ実装されているようです。

          もう機械を捨てるつもりなら、ダメ元でばらして確認してみるのもアリかなと思います。

          ちなみに、”インサツデキマセン 05” (Print Unable 05)はエラーが0501~050Cまで詳細コードがあって、それが分かれば、更に不良部位が絞り込めると思います。
          その詳細コードの表示方法はメンテナンスモードの82を使用します。ページ5-56に記載あり。(Display machine error code(Function code 82)

          メンテナンスモードへの入り方は5-1。
          (下の方の”For models without touch panel”で操作してください。)

          また、ご存じかもしれませんが、この機種、頻繁に内部プログラムのアップデートが行われています。
          もし修復できたなら、アップデートされることをお勧めします。

          • 匿名 より:

            ここまで詳細にお調べいただきありがとうございます。サービスマニュアルなんてものがあるんですね!

            本機種について詳しく知ることができなんだかワクワクします。(メカには詳しくないのですが)

            昨日、フューザーユニットの取り外しに成功し、簡易清掃をしてみましたが、やはりヒーターカクニンチュウ15分待ち→インサツテマキマセン05となりダメでした。待っているときはファンが動いており、15分経つとファンが止まりおそらく加熱が始まるが温度センサーが検知できずエラーになっているような気もします。
            通常、電源を入れると本体上部が少し温かくなりますが冷えたままでした。

            ご提示いただいたマニュアルを参考にもう少しいじってみようと思います。

            ありがとうございました。

          • metaba より:

            匿名さんへ。

            モノの修理って成功するとすごくうれしいんですよね😊

            できれば、前に書いたように詳細のエラーコードを確認して、そのコードから部位を特定するのも早道かと思います。

            ところで、
            >通常、電源を入れると本体上部が少し温かくなりますが冷えたままでした。
            ということですが、まれにヒーター管が破損(断線)という事例もあります。

            もしできれば、後ろのカバーを開けたまま電源を投入してみてください。

            フューザー内部のヒーター管に電流が流れると、フューザー両端からオレンジ色の光が少し漏れ出てきます。
            これでヒーター管の生死はわかると思います。
            エラーで直ぐ電流を切ってしまうかもしれませんが、少しでも光ればヒーター管は大丈夫と思います。

            がんばってみてください。

  4. 匿名 より:

    この度はいろいろとアドバイスいただきありがとうございます。
    何度かフューザーユニットの取り外しをしたため、本機種のフューザーユニットの脱着が得意になりました。(笑)
    この部品だけ交換してみる?なんても思いましたが、結構高額なので素直に本体買いなおした方がよさそうです。(部品交換でなおらないかもしれませんし)

    先ほど、エラー詳細を確認しました。エラーコードは「050C」でした。
    <マニュアル>
    When the center thermistor of the fuser unit was higher than the idle temperature, the side thermistor detected a temperature lower than the specified temperature.
    <翻訳>
    フューザーユニットのセンターサーミスタがアイドル温度より高い場合、サイドサーミスタが規定温度より低い温度を検知した。

    2つあるサーミスタのどちらかに不都合が生じているか、ヒーターがダメなのかいずれも可能性がありそうです。
    教えていただきました、背面カバーを開けたまま電源を入れてみましたが、すみません。両端が光っていたかどうか確認ができませんでした。
    ひとつ気になったのは、センターサーミスタを取り外してみたところ、オレンジのフィルムみたいなものがありまして、それがひび割れていました。もしかしたらこれが原因で温度センサーが機能していないのかも?と思いました。その部品だけ交換できれば・・・と思いましたがさすがに無理そうです。

    これ以上進展が難しそうなので、今回はここまでにしたいと思います。
    いろいろとお調べ、ご助言いただきありがとうございました。

    • metaba より:

      たぶん検出のロジックとして、センターサーミスターとサイドサーミスターの抵抗値の妥当性で判断しているのだと思います。
      センターサーミスターのフィルムが破れているとのことなので、断線しているかもしれませんね。

      サーミスターの特性として温度が高くなると、より高抵抗となります。
      そのため、断線すると高抵抗=高温度と判定するが、サイドサーミスターは低抵抗なので辻褄が合わないためエラーにしているのだと思います。

      これ以上やっても時間も費用もかかりそうで、沼にハマる可能性もありますので、おっしゃる通り、素直に切り上げるのがよさそうですね。

      また何かあればご連絡ください。
      (本返信に対するご返信はして頂かなくて結構ですので😊)

  5. ymac より:

    同様のジャンクプリンターを落札したのですが、同じプリンターも持っているので、最悪交換部品だけでも価値があるかと落札したのですが、症状が記事と全く同じだったので、思わずガッツポーズしたのですが、結局紙を取り除いた後も変わらずに同じエラーが出たため、がっかり感が強いです。

    • metaba より:

      ymacさん、コメントありがとうございます。

      コメント頂いているのに気づかず、返信が遅くなってしまいすいません。

      >結局紙を取り除いた後も変わらずに同じエラーが出たため、がっかり感が強いです。

      そうでしたか、それは残念です。
      結局はサーミスターの温度変化を見ていて正常、異常を判断していますので、サーミスター側で破損や断線が起きているのかもしれません。
      もう少し、じっくりと見たら直る気がしないでもないですが・・・

      また何かあればご連絡ください。

  6. ymac より:

    コメントへの返信をいただきありがとうございます。

    フューザーユニットの取外、取付は何回かやっているとコツがわかってきますね。結局直すことができなかったため、今回買ったプリンターほうが使用量および外観が良い状態だったので、最初の奴のフューザーユニットを交換をしました。やはり問題はヒーター部分のようで、交換したら使用できるようになりました。

    • metaba より:

      フューザーユニット交換で使用できるようになったわけですね。よかったです。

      ページプリンターというのは、だいたい故障個所が、光学ドラム、トナーカートリッジ、フューザー、そして搬送ローラーが大多数です。

      光学ドラム、トナーカートリッジは消耗品として売られているため、交換すれば良いし、搬送ローラー不良による給紙、搬送不良は、ローラーを無水エタノールで清掃すればほとんど復旧できます。
      問題はフューザーユニット。一般売りはほぼ無いし、これが壊れると厄介です。

      やはりニコイチとかの手段を使うのがいちばん安くて確実なのかもしれません。
      問題はそのジャンク品をどう探すかですが・・・
      秋葉原や日本橋に近い人はうらやましいです、いやハードオフという手もあるかな(笑)

      • ymac より:

        以前ほど程度のいいジャンクなんてなかなか手に入りません。出てくるジャンクプリンターがフュザーユニットを交換に値するのかを考えたらほとんど無理だと思えます。有料修理サービス料金を見ると、出張費11,000円で、特定部品交換に33,000円となっているので、新品で2万円そこそこで買えるのなら新しいのを買ったほうが良いと思うのは仕方がないかと思います。メーカーもそういったところを考えてほしいものです。

        • metaba より:

          そうなんです、修理するより新品買ったほうが安い。
          世の中、エコだ、SDGsだとか言われるけど、結局は使い捨ての社会なんですよね~。

          メーカーも面倒くさいから旧態依然のやり方は変えようとはしません。
          せめて部品だけでも販売してくれればいいのに、素人の事故が怖いからそれもしません。

          まあ、でも、修理して使う気持ちがあればいくらかは地球の為にはなっていると思いますよ。

          • ymac より:

            >せめて部品だけでも販売してくれればいいのに、素人の事故が怖いからそれもしません。

            本当にメーカーは販売すればいいと思います。もし素人が事故を起こしてもメーカーは無視
            すると思うし。下手に海外サイトから買うとあんまり安くないし対応電圧が2種類あって間
            違って購入したりすると使えないし。ジャンカーとしてはSDGsを謳うならぜひ販売してほし
            いものですね。

  7. 匿名 より:

    ハード〇フかどっかで激安で買った
    Brotherのレーザープリンターで
    全く同様に
    紙がまきついてて
    それまで一応 ある程度プリントできてたので
    取り出してびっくりしたことがあります。
    Brotherの機種 全部に共通してるのでしょうか??

    • metaba より:

      匿名 さん、コメントありがとうございます。
      この紙の巻き付き(ローラーラップと言います)はブラザー製プリンターに限ったことではなく、同じ構造を持つすべてのメーカーのプリンタで発生しうるものです。
      単票ではない連続帳票を使用する大型高速レーザープリンタでさえ、まれではありますが発生します。
      怖いのが、それに気づかず使用し続けてしまう点。大型レーザープリンタではセンサーでラップを検出します。(重要帳票で定着不良を起こすと大事件になることがあるので)

      小型の民生用はセンサーも無いので、なかなか気づかないでしょうね。
      なんか変だな、いつもと違うなと思ったら機械の中を覗いてやるのが良いのではないかと思います。