古いインターホンを修理する(アイホン HG-1M)

もうスペアパーツが販売されていない古いインターホンが故障した。

原因は子機側のスピーカーの故障だった。

今回はそれを修理したお話し。

返事が聞こえない

我が家のインターホンの調子がおかしい。

宅配便が来て、こちらから返事をしても、相手には聞こえていない様子。

室内側(親機)では宅配の兄ちゃんのしゃべり声はちゃんと聞こえる。

結局、窓ごしに返事をして、荷物を受け取ることになる。

調べてみると、子機からは声が出ているが、かすかにしか鳴っていない。
これでは、ざわざわした外では聞こえないはずだ。

そろそろ寿命だな。もう10年以上使っているし。

実は、以前も具合が悪くなったことがあったが、その時は子機のスペアパーツを購入して交換することができた。

しかし、残念なことに既に製造終了。現在はスペアパーツも在庫はなくなっていた。

ホームセンターへ行って最新型を見てみる。

最新型はカラー液晶だったり、無線で飛ばせたりできる。
安い物でも結構いいお値段。多機能なものは数万円もする。

ちょっと悩むね。一旦引き上げることに。

次に、ネットオークションで探してみる。

同一機種が、数千円で売りに出ている。
しかし、動作異常だったり、動作未確認だったり・・・

恐らく同じ症状なのかもしれない。

自分で直せるか?

今回のインターホンはアイホンの「HG-1M」という機種。
親機が「HG-1M」で子機は「HF-DA」という型番。

このタイプのインターホン、朝の散歩の途中で意識しながら見ると、まだまだいっぱい使われている。

あまり、人の家の玄関先をしげしげと覗いていると、不審者と間違えられそうなので、横目でそっと見るだけ。

ちなみに名前は「アイホン」だが、あの「iPhone」とは関係ない。
スティーブジョブズとも関係ない。たぶん。

この親機の画面、モノクロだが、なんと小型のブラウン管が内蔵されている。ちょっと感動もの。

ネットで調べてみると、どうも子機側のスピーカーが壊れるケースが多いらしい。

子機は、風雨、光、熱にさらされる過酷な環境下、次第にスピーカーが劣化、破損するのだ。
リビングでぬくぬくと過ごす親機とは大違いだ。

では、早速、子機を外しにかかる。

おっとその前に、親機側の電源スイッチを「切」にしておこう。
子機側へは信号線で8V~15V程度の電気が供給されている。

子機の取り外しは、黄色丸印の部分を手前にスライドさせると、中にビスがあるのでそれを緩めると簡単に外せる。

子機への信号線は2本だが、極性があるので、外す前にどちらがどちらか印を付けておこう。

外した子機。風雨、紫外線にさらされ、かなり色があせた状態になっている。

子機の蓋をあけるとこんな感じだ。

得体の知れない虫が巣を作っていたりするので、虫嫌いの人は要注意(笑)

スピーカーはこんな感じ。完全に朽ちてる。
スピーカーの前面に入れてある防水用のフィルムも劣化して破れていた。

マイクは別にあるので、声は聞こえるが、返事をしてもスピーカーが鳴らないわけだ。

スピーカーの直径は57mm。インピーダンスは8Ω、出力は0.4Wとなっている。

早速、ホームセンターへ走る。57mmのスピーカを買い、いそいそと帰ってきた。

さあ、これで直るぞ!!と思いきや、なんと、取り付けられない!!

実は、直径自体はOKなのだが、背面の磁石部分が大きいため、基板と干渉してしまうのだ。

下の画像のように、磁石部分が大きすぎる。

そこでAmazonでスピーカーを探してみる。これが適合するはずだ。

スピーカーを取り付けるにあたり、スピーカー前面に防水用シートを挟む必要がある。
サランラップとかを考えたが、すぐに劣化しそうだったので、百均などで売っている事務用クリアシートを丸く切り出して挟み込んだ。

少々分厚いが、音は問題無く通るようである。

これで、再び、インターホン越しに、宅配兄ちゃんと会話が楽しめるようになった。

おわりに

家も古くなると、あちこちガタが来る。

業者に依頼すると、かなりの費用になると思うが、自分で修理することができれば、かなりコストカットができる。

無理とあきらめず、とりあえず挑戦してみる気持ちが大切なのかもしれない。

但し、また壊れたら、今度は買い替えだろうけどね。

コメント

  1. きりん より:

    めたば様

    ありがとうございました。
    私の自宅も古いインターホン(アイホン HG-1M)で、相手にこちらの声が聞こえない状況でしたが、
    こちらのサイトで学び、スピーカーを交換したところ、しっかり直りました!
    心より御礼申し上げます。

    今後も生活に役立つ情報を楽しみにしています。

    • metaba より:

      きりんさん、コメントありがとうございます。

      お役に立ててなにより、修理ができて良かったです。

      我が家のアイホンは親機の画面が砂嵐状態になってしまい、さすがにもう寿命だなということで、新しく買い換えました。
      接続ケーブルはそのままで、入れ替えるだけで簡単に工事できました。

      親機をそのまま捨てるのも芸がないので、興味半分で分解してみたら、なんと小型のブラウン管を使ってました。
      30年前はこれが当たり前だったんでしょうね。これにはちょっと驚きでした(笑)