シフトポジションインジケーターのLED色を変えてみよう(ヴェゼル RV系)

ヴェゼル(RV系)の改造記事の第一弾。

今回は、可愛くシフトポジションインジケーターの色を替えてみた。

それに何の意味があるの?と聞かれると困るけど、まあ、ほぼ自己満足の世界。
強いて言えばシフトポジションの位置がわかりやすくなる効果はあるのだけど。

LEDの色を変えたい

ヴェゼル(RV系)のシフトレバー横にはシフトを示すアルファベット文字 P、R、N、D、B があり、その横のLEDが現在の位置を示すようになっている。
(もちろんシフト位置はメーターパネルにも表示されるようにもなっている。)

このLEDはどのシフト位置でもアンバー色(オレンジ色)一色のみ。
使用上はなんの不都合もないけれど、ちょっと華やかさというか物足りさを感じる。

そこでこのLEDを取り換えて、カラフルにしてみようと思ったわけである。
人と少し違ったカスタムをしてみようというささやかな欲求なのである。

シフトポジションインジケーターを取り出す

改造のためには、シフトポジションインジケーター、つまりLEDの部分を取り出す必要がある。

分解は簡単だ。内張り剥がしとプラスドライバー、あとは小さなマイナスドライバーが2本あると良い。
あと、キズ防止のため養生テープかマスキングテープがあるとモアベターね。

分解は、運転席側より助手席側からおこなった方が作業しやすいと思う。

まず、あちこちキズをつけないように十分に養生しておく。
わしはマスキングテープは糊が残りやすいように思うので、いつも緑色の梱包用テープを使っている。

まずセレクトノブ横のパネル(コンソールパッド)を内張り剥がしで外す。ビスは無い。

次にセレクトノブの矢印部分を下に下げる。
外れにくい場合は、内張り剥がしを差し込んで、少しこじれば下に外れる。

中にある2本のビスを外す。

コンソールパネルの隅っこを内張り剥がしを差し込んで、パネルを浮かす。

パネル下側にカプラがあるので、これを外す。
このカプラはLED発光用のカプラだ。

これでコンソールパネルをセレクトノブのブーツごと上へ抜くことができる。

コンソールパネルからシフトポジションインジケーターを外すには、ビス2本とツメ二か所(〇印)を広げれば外すことができる。

分離したシフトポジションインジケーター。

シフトポジションインジケーターの分解

では、シフトポジションインジケーターからLED基板を取り出す。

LED基板は爪4つで固定されているので、小さなマイナスドライバーなどで爪を広げながら取り出す。
(〇印二か所と反対側に二か所あり。)

意外と硬いので少し苦労するかもしれない。

LED基板を外した状態

LEDは3528サイズのチップLEDが使われている。
上に少し離れてあるチップLEDは表示窓の P とか D とかの文字を照らすための白色のLEDだ。

接続カプラ(コネクタ)は12ピン。

PとかDとかの表示窓は両面テープで貼り付けられているだけなので、ゆっくり丁寧に剥がせば分離できる。

ポジションインジケーターの中にLEDの光を均一に拡散するため半透明の部品が入っている。
これははめ込まれているだけなので、簡単に取り出すことができる。

LEDを交換する

さて、ではLED基板をどう料理して発光させるかである。

とりあえずは3528サイズのLEDを外す必要がある。

これによく使われる手段が、”ハンダごて二刀流”。
ハンダごてを2つ用意し、LED両脇のハンダを同時に温めて一気にLEDを外す方法だ。

今回のLEDは3528と大きいサイズなので、楽に外すことができる。
注意点は、LEDのすぐそばにチップ抵抗やチップコンデンサがあることだ。
それに影響を与えないように、確実にLED両脇のハンダを温め、かつ短時間で処理することが肝要。

下の画像の赤い矢印を同時に温めて、ハンダごてでつまむようにして取り去る。

チップLEDを取り外した状態の基板。
基板の前方向がA(アノード)、後ろ方向がK(カソード)だ。

さて、新しく取りつけるLEDだが、今回は、手持ちの5mm砲弾型のものを使用した。

新しく3528サイズの各色LEDを手配するのももったいないし、5mm砲弾型の方が色のバリエーションが豊富であり紫色やピンクなどの色もある。

それに、色が変化するものや、点滅するものなど特殊な効果を演出できるものもいっぱいある。

もし3528サイズか、それに近いサイズのLEDがあるならば、それを使ったほうが、基板としては美しく仕上げることができるだろう。

注意として、明るさが揃った各色LEDを使うことだ。
シフト位置によって、光り方にムラがあるのは少々いただけない。

また、5mm砲弾型を使う場合は取り出した半透明の光拡散用パーツは使わない。

5mm砲弾型はそのままでは大きすぎるため、頭とサイドのツバ部分を削る必要がある。
サイドを削るのは、ベースの枠の中に入れるためだ。

LEDの全長はリード線を含めて9.5mm以下にする。
長すぎるとLEDが出すぎて、上にかぶせる表示窓が浮いてしまうので注意。

LEDが加工できたら各色LEDをハンダ付けする。

効果LEDと各色LEDの配置は以下のようにした。

 P:パーキングは色がゆっくり変化するチャラい光
 R:リバースは赤い点滅(1.5Hz)で注意を促す
 N:は白点灯でニュートラルのイメージ
 D:ドライブは、運転中ほとんどこの位置なので、見栄えの良いブルー点灯
 B:スポーツポジションは気合のアンバー点灯

光を拡散させるため、頭は削ったままの艶消しの状態にしてある。
LEDの頭をもう少し削って、拡散キャップをかぶせても良いかもしれない。

拡散キャップはやわらかいシリコンゴム製で光を均一に柔らかくしてくれる。

今回、色が変化するLEDや点滅LEDをそのまま取りつけても大丈夫?と思われるかもしれない。

なぜならLEDへ印加する電圧を単純に抵抗で分圧している場合、不都合があるからだ。
それは、色が変化するLEDや点滅LEDは内部にICチップが封じ込められているのだが、特に点滅LEDは滅灯時、電流変化によってLEDにかかる電圧が変化するため内部のICチップに悪影響がある。

しかし、心配ご無用。基板にはちゃんとツェナーダイオードが入っていて、印加電圧を一定にしてるし、ノイズ対策の回路も入っているのだ。

クルマに使われる回路はちゃんと設計されている。

下が、LED基板をはめ込んだ状態。
LEDが飛び出していないことを確認する。でないと上にかぶせる表示窓が浮いてしまうので注意。

LEDを換装したシフトポジションインジケーター。外観は何の変りもない。

点灯テストと実装

もし点灯テストをしたいなら、カプラの4番に+12Vを接続して、ATP-P ~ ATP-SのいずれかをGNDに接続すればLEDが点灯する。

カプラの信号位置は以下のようになっている。


  ACC:+12電源
  ATP-P:パーキング
  ATP-R:リバース(後退)
  ATP-N:ニュートラル
  ATP-D:ドライブ
  ATP-S:Bポジションのこと

以下は取り付け後の点灯具合。
( R の赤点滅はカメラで撮りづらく、暗く映ってしまっている。)





おわりに

最近のクルマはいつも申し上げている通り、コンピューター、制御チップの塊であり、各モジュール間の通信も数種類のLANで行われている。
下手にいじればクルマが動かなくなる可能性も大きい。

改造するなら自己責任でというのはもちろんだが、回路図とにらめっこして、これなら大丈夫というものを慎重に行う必要があるだろう。

そんな状況ではあるが、今後もヴェゼルの小改造記事を載せていこうと思う。
次回はリアリフレクターを殻割りしてLEDを内蔵し光らせてみたい。