先日、キャンピングガスのガスランタン「ラプソディ470」が手に入ったので使用感やいつまでもきれいに使うためのひと工夫について書いてみたいと思う。
キャンプへ行けなくても・・・
キャンプ場がどこも閉鎖になってしまった。
この緊急事態に能天気にキャンプ場へ行っている場合ではないからそれは仕方ない。でもちょっと残念。
下記画像は、某キャンプ場の休業のお知らせ。(わざわざ載せることもないか・・・)
しかしこのウイルスかなり手ごわそう。急激に悪化するそうだから。
先日、医者に聞いたら、自分みたいな高血圧持ちの人は要注意だそうだ。
このブログもいつまで続けられるかちょっと心配になる。
しかし不安な事ばかり考えていても仕方がない。
ちょっと気分を変えていつか行けるであろうキャンプへの準備をすることにしよう。
家でできることはいっぱいある。
キャンピングガス好きな人へ
これまで何度か書いてきたが、キャンピングガスのガスカートリッジは販売しているけど、燃焼器具は日本では販売していない。
※キャンピングガスガスカートリッジは2023年12月31日をもって販売終了となりました。残念。
日本では他社と互換性が無いからシェアを獲得できないという判断なのかも。
まあキャンピングガスを使わなくても機能的には同様のものが他メーカーから出ているのでまったく困りはしないけれど。
しかし我が家にはキャンピングガス製品がいくつかある。
道具というのは、使ってこそその価値を発揮するものだと思う。
だからもう製造していない製品でもなるべく使ってやろうという気持ちになる。
オイルランプのように部屋を飾るおしゃれなアイテムにするのもひとつの使い方だろうけど、やはり火を入れてこそ、その真価が生かされるのではないか。
だからあえてキャンピングガス製品を旅先へ持ってゆくわけだ。
いまだネット上で売買されているところをみると、世の中には「キャンピングガス好きな人」が多いのかもしれない。
ガスランタン「ラプソディ470」を手に入れる
日本では売ってないといってもネットを徘徊するとオークションなどで結構多く売買されている。
今回手に入れたのは「ラプソディ470」というガスランタン。
「ラプソディ470」はガスランタンの中でも大きさ的に小から中ぐらいのものになるだろうか。
かさばらず、ちょっとテーブルの上の照明に置いておくには丁度良い大きさだ。
ガスバルブを左まで回しきるとガスが出ると共に電子着火される。
いちいちライターで火を入れる必要がないのは便利だし、安全でもある。
当然のことながら接続口が他社と互換がなく、キャンピングガス専用カートリッジにしか接続できない。
マントルをつける
マントルとは「覆い」の意味だが、ランタンで使う「マントル」とはガスを燃焼させるときの「発光体」としてのパーツのことだ。
マントルの素材は多くが綿でできていて網目に編んだ素材を袋状にしたものだ。
最初はこれが明るく光るなんて信じられなかった。
ガスはそれ自身を燃やしてもそれほどの明るく光らない。
しかしガスをマントル内で燃焼させ、マントルを高温にすることによって明るい光を出すわけだ。
化学的な反応を利用しているらしいが、人間の知恵ってすごいと思う。
マントルはキャンピングガス専用のものではなくても一般に売っているMサイズのものが流用できる。
例えばこんな製品。
箱には「キャプテンスタッグ製ランタン専用」なんて脅し文句が書いてあるが使用可能だ。
裏につけ方の説明が書いてあるので参考になる。
つけ方は以下のようになる。
■まず、ガスカートリッジを取り付ける。
これはランタン本体を安定させるためだ。ガスの供給バルブが完全に閉じていることを確認しておこう。
■次にホヤ(ガラスの筒)を外す。
■マントルをガスノズル部分に取り付けて、上下にある紐を結ぶ。
■結んだ紐の余長を切り取る。
これは空焼き時、紐が垂れてマントルに触りマントルが破損しないようにするためだ。
■取り付けたマントルを丸く広げてやる。
形が多少いびつでもガスを燃焼させればきれいな円形になってくれるので適当で良い。
■ライターなどでマントルに火をつけて空焼きをする。
この時マントルの下の方から火をつけてゆくと燃やしやすいと思う。
また空焼きをすると結構な煙が出るので、屋外か屋内ならば台所とか換気扇がある場所で行うのが良い。
途中で火が消えてしまったときは灰になった部分に触らないよう注意しながら火を加えてゆく。
紐で固定した部分は燃えきらないがそのままでよい。(次にガスを点火すれば燃え尽きる。)
■空焼きが終わったらガスバルブを開き、点火してマントルを完全に燃やしてやる。
するとマントルは真っ白な灰になる。
そして、矢吹丈になりきって言うのだ「燃えたよ…まっ白に…燃えつきた…まっ白な灰に…」と。
ここまでできればあとはホヤを取り付けてお出かけ可能となる。
尚、灰化したマントルは壊れやすい。移動等の振動には強いが、急激なショックや直接触ることには弱い。
いつまでもきれいに使うためのひと工夫
今回手に入ったのはめずらしい未使用品だった。
せっかくなので使用前にちょいと細工を施すことにした。
それはランタンの上にある蓋の部分。これは金属製なのだが熱が直接当たる部分なので酸化して黒く変色する。
変色しても、それはそれで味があるのだが、できればいつまでもきれいでいてほしい(嫁さんのように?)。
下記画像は黒くなった蓋。
ではいつまでも綺麗に保つにはどうしたらよいか?
そう耐熱塗装をしてしまえばよいのである。
使用したのは「耐熱ペイントコート」。ホームセンターならどこでも売っている。
主にバイクやクルマのマフラーなど高温になるところの保護に使う塗料だ。
(今回はシルバーを使用。)
まずランタンの蓋部分を外す。
蓋の部分ははめ込んであるだけなので、ねじれば簡単に外すことができる。
外せたら表面を1000番ぐらいのペーパーで軽く足付けして、脱脂を行う。
次に耐熱ペイントを塗るわけだが、コツは厚塗りはせず、うすく均一に塗ること。
(厚く塗ると塗装が剥がれてしまう原因になる。)
1回目はさっと軽く吹き付けて、30分ぐらい放置して乾燥させ、2回目で仕上げの気持ちで塗るとよいと思う。
画像はスプレーの出始めをいきなり吹いてしまったので、ちょっと泡が出てしまった。
別場所で少し吹いてから、対象物に吹くようにした方が良い。横着するとこうなる。
蓋の裏側も同様に塗装する。
塗装後は十分乾燥させる。
ところで耐熱塗料は塗りっぱなしではダメで、焼き付けることで固まり塗装が安定する。
耐熱塗料は製品によって違うと思うが150℃~180℃程度で30分ほど焼く必要がある。
家庭用トースタで熱を加えるのも良いが温度が上がりすぎるし今回は小さいものでもあるためハロゲンランプの上に置いて焼き付けを行った。
(ハロゲンランプをこういう向きで使ってはいけませんが(笑))
一部分がゆず肌になってしまったものの、まあ、こんなもんでしょう。
蓋を取り付けてガスに点火すると、最初は少しだけ塗装面から煙が上がるがすぐに収まる。
高温にはなるが、黒くはならない。
あとは暗がりで点火してニンマリしてみよう。
おわりに
このガスランタンは小型で使い勝手が良いと思う。
バルブを最大に開ければかなり光量があるし、絞ればかなり暗くすることもでき、しかも安定していた。
注意としては蓋やホヤ、ガイド部分が熱くなるので、小さなお子様たちがいるときは触って火傷しないように。
またホヤ(ガラスの筒)が破損しても互換がある他社製品がネットで買えるので安心だ。
マントルも書いた通り、一般流通品が使えるのがありがたい。
早くキャンプ場がオープンして自然の中で灯せる日が来るのを楽しみにしている。