COB LEDの明るさをコントロールする


COB LEDをクルマの車内照明やデイライトなどに使ってみようかと思われる方も多いと思う。

しかし、そのままバッテリ電圧である12Vにつないでしまうと、激光と共に、電流の流れ過ぎで高温となり、短時間でご臨終という場合もある。

そこでCOB LEDの電流を適度にコントロールする方法を考えてみたいと思う。

COB LEDとは

まず、COB LEDとは何だ?ということから。

「COB」とはチップオンボード(Chip On Board)の略。つまりボード(基板)の上に直接チップ(素子)が生成されている電子部品。
なのでCOB LEDは基板素材の上に発光素子を生成したLEDということになる。

最近はAmazonなどで多く出回っており、バリエーションも多い、そして安く入手できるのでとてもありがたい。

下はいろいろなCOB LED。これ以外にもいろいろなバリエーションがある。

Amazonから届いたCOB LED。1本数百円で購入できる。

COB LEDは2016年ころから登場した製品のようで、多くの利点があるそうだ。
ネットから得られた情報は以下のようになる。

●それぞれの発光素子(LEDチップ)が基板に直接実装されるため、製造が簡単になり、安く製造できる。

COB LEDの表面拡大。

●面積あたりの発光素子の数を多くすることができるので、ツブツブ感がなくなり、面で発光しているように見える。

●発光効率が高く、視野角が広い。

また欠点としては、カラーのバリエーションが限られていること、現在はブルー、グリーン、ピンク、レッド、クールホワイト、ニュートラルホワイト、ウォームホワイトなど。
ま、これだけあれば十分のような気もするが・・・

赤のCOB LED。画像では白っぽく映っているが、実際は煌々と赤い。

また発生する熱を適切に逃がす必要がある。

直接12Vにつないだ時の危険性

購入したクルマ用COB LEDはパッケージの箱に12V用と記載されていることが多い。

確かにバッテリ電圧の12Vにつなげば、明るく煌々と光る。
しかし、これはちゃんと放熱対策を行い、発生する熱を正しく放熱させた場合の話。

放熱板が付属するCOB LEDもあるが、安いものはCOB LED単体か、せいぜい飾りの枠がついてくるぐらい。

放熱を考慮せず、そのまま大電流を流し続ければ、高温となり、周りの部品を変形させたり、COB LED自身が短時間でお亡くなりになることになる。
また直視できないほどの光は目にも良くないし、火傷の危険もある。

下は12V直で点灯させた場合。直視できないほど明るい。徐々に熱くなって触れなくなってくる。

電流(明るさ)の制御方法

そこで流す電流をコントロールして、COB LEDを安全な範囲で使用してやることが必要になる。

電流を少なくするということは当然、明るさは暗くなるが、そもそも人間が目で感じる明るさというのはいい加減なもの。
従ってクルマで使用するLEDなどは、だいたいこのぐらいの明るさで光ればいいやという程度で良いのだ。

当然、計算によって、最適な電流値を割り出すことはできる。しかしここでは電流とか抵抗とかややこしい話は無しにして、単純にどうすれば、発熱も少なく、明るさが確保できるかを考えてみたい。

COB LEDは回路的にLEDが大量につながれたものと考えたら良いので、だいたい数十~数百mA(ミリアンペア)も流せば、そこそこの明るさで光ってくれる。

抵抗を使う方法

最も簡単なのは、抵抗を使う方法。抵抗は比較的安価で入手もしやすい。

画像は下から一般的なカーボン抵抗(1/4W(ワット))、2つ目が金属皮膜抵抗(1W)、上3つがセメント抵抗(3W、5W、10W)

抵抗は電圧によって流れる電流が変化するため、光り具合も変化するのが欠点。

国産車の場合、オルタネータが発電していればほぼ安定した約14V程度の電圧になるが、古いクルマではオルタネータの出力変動が激しいものもあるようだ。
こうなると、明るさがちらちら変化してしまうことになる。

また、抵抗自体も発熱する(電圧x電流分の発熱)ため、放熱と設置場所を考慮しないといけない。

抵抗値としては15Ω~50Ω程度で明るさを調整することができるだろう。
抵抗のワット数も1~3Wぐらいのものを使用すると安心だ。

あとはカットアンドトライで、「これくらいの明るさ」を決めればよい。
それなら簡単に調整できるよう「可変抵抗(半固定抵抗やボリューム)を使ったらいいんじゃね?」という考えが頭をよぎる。
しかしこれは許容ワット数が少ない(それだけ電流が流せない)ため、あっという間に焼き切れてしまう。

下は15Ω 1Wの抵抗を入れて点灯させたときのもの。

半導体を使う方法

次に一定の電流を流す半導体素子を使う方法。

CRD(定電流ダイオード)とかCCR(定電流レギュレータ)とか呼ばれるもの。
電圧の影響を受けずほぼ一定の電流を流すことができる。

下からCRD、CCR。

CRDは単体で流せる電流が少ない(市販品は最大でも15mA程)ため、電流値を増やすにはCRDを並列に接続する。
10mAタイプを3本並列接続すれば30mA、10mAと15mAを並列接続すれば25mAを流すことができる。
これはデータシート(仕様書)にも書かれている正しい使い方である。

但し、並列の数に制限は無いが、あまり大量に並列につなぐと実装のしかたを考えなければならなくなる。
発熱量は抵抗に比べ少ない。
ダイオードと書かれているので、逆方向には電流が流れないようなイメージだが、残念ながら流れてしまって、電流によっては即お釈迦になる。

下は10mA CRD 4本を並列接続して点灯させたとき。

続いて似たようなものにCCRがある。
ON SemiconductorのCCR(定電流レギュレータ)、NSI45090DDT4G。

この素子は発熱するので、放熱の処置が必要になるが、単体で比較的大電流が流せる。
使い勝手がよいため、わたしもたまにこれを使用している。

調光器を流用する方法

次に市販の調光器を流用する方法。
家庭用の調光器はAC100V用なので使用できないが、Amazonで売っている「LEDランプ輝度調節器」の使い勝手がとても良い。

この調光器はPWM制御で見かけの明るさを変えようというもの。
PWM制御とは、一定電流を流すのではなく、パルスにして、そのパルスの幅を変えることによって、全体の点灯時間の割合を変化させて見かけの明るさを変えるわけだ。

実際にはとても速い周期で点滅しているのだが人間の目はその点滅に追いつかない(残像)ため点灯しているように見える。

この輝度調節器、Amazonではピンキリの価格で売っているのが面白い。
わたしの場合200円程度だったので、10個ほどまとめ買いした。
(届くのに数週間かかったが・・・)

仕様が「直流DC 12V-24V 8A」とは書いてあるが、これはちょっと眉唾っぽい。

内部を見るとわかるが、とても8Aを流せるような構造にはなっていない。
良く見るとケースの表面表示、「8A」の前にこっそり「.」が打ってある。

たぶん、0.8Aの間違いなのでは?とも思うが、使用している半導体(N310AD)は最大電流が30Aなのでまったくのウソではないようではある。

これを使用すれば連続的に明るさを変化させて、簡単にお好みの明るさに調整できる。

ケースがやたらデカイので、分解して基板とボリュームだけにするのが通の使い方(笑)

こうすれば狭い場所にも仕込むことができる。

明るさを頻繁に変えないのであれば、ボリュームを半固定抵抗にしてしまうのもありだ。

COB LEDを切る

COB LEDは長さの調整ができないのが難点のど飴。
仕込もうとすると長すぎて入らないということも。

そこでCOB LEDを切るという手もある。かなりデンジャラスではあるが・・・

COB LEDはよく見ると点灯グループで構成されていることがわかる。
そこで、そのグループの区切りで切ればある程度の長さ調整ができるわけだ。
(そのあたりは感ですが。)

短くして、リアリフレクタに仕込んでみた例。
単独LEDをいくつか組み合わせるより、いとも簡単に面発光を実現することができる。

おわりに

ぶっちゃけ、COB LEDは抵抗で電流制限すれば簡単なのであるが、電流制限デバイスはTPOに合わせて使い分けるのが良いかと思う。

特に明るさ調整ができる調光器を使えば、照明の使い勝手も格段に良くなる。
下はリアゲートに仕込んだもの。明るさが加減できるのでキャンプ時はとても役に立つ。

それにしてもCOB LEDもそうだが抵抗や半導体もネットで入手しやすくなった。
わざわざパーツ売り場に出向いて買う時代ではなくなったのか?

しかし、パーツ屋さんであれこれ選べなくなったのもさみしい気がする。
(京都寺町にあったマルツというパーツ屋さん(秋葉原にもあります)が今年7月に閉店してしまい、しばらく悲しい思いでした。)

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