レグザテレビ用リモコン(CT-90467)を修理する

普段あまり見ないテレビも年末年始はついついあれこれと見てしまった。

テレビを見るのはいいが、最近、テレビリモコンの調子が絶不調。
そこで、今回はこのリモコンを修理してみた。

リモコンの寿命?

我が家テレビは東芝製レグザの43インチ。型番は43G20X。2018年5月に購入したから、もう7年近く使用している。

番組表が見やすかったり、録画がしやすいのでずっとレグザシリーズを使用している。

この「レグザ」、日本製と思いきや、現在の開発・製造はTVS REGZA株式会社というところで、中国ハイセンスの子会社。

なんか日本製家電がどんどん海外製になってゆくのは、ちょっと寂しい。

さて、長年使っていてテレビ本体には何の不具合も無いが、最近はリモコンの調子がすこぶる悪い。

電源ボタンを押しても電源が入らなかったり、音量ボタンを押しても反応が鈍かったり。
何度か押せば反応してくれるのだが・・・

まずは誰でも思い当たる電池の消耗を疑って、交換してみたが変わらない。赤外線の発光部分の汚れもないようだ。

いよいよリモコンの寿命か?

これまでも調子悪く、騙しだまし使ってきたがついに寿命なのかもしれない。

このテレビリモコン、互換品が売られていて、しかも安く販売されている。
純正品でも安く手に入るようである。(但し、倍以上の価格はする。)

(リモコンの型番は CT-90467 )

表面には、手垢か何かをこぼした跡なのか汚れも酷い。
汚れのせいか電源の押しボタンが妙に動きが渋かったりする。

ネットのブログやYouTubeには、同種の修理記事がいっぱいある。
それを見ると、やっぱり、スイッチの接触面が汚れているのではないかと思われる。

調子が悪いなら、買い替えてしまうのが早い。
しかし、このブログではそんな安易な方法は選ばない。いつも通り、分解、修理を試みることにする。

分解・清掃

さて、原因は予想できるものの、とりあえず分解してみないと本当のところは分からない。

最近のこういった民生機器はコストカットのためかネジ類はほとんど使用していない。
多くははめ込み式か、悪くすれば接着剤でびっちりくっつけてあったりする。

このリモコンもネジ類は一切無く、恐らくはめ込み式なんだろうと推測。
しかし隙間なく作られているケースを分解するのはなかなか手ごわい。

まずは必要そうな工具を準備する。

用意したのはオルファ 鉄の爪、マイナスドライバー、清掃用に綿棒、ガーゼ、イソプロアルコールだ。
イソプロアルコールの代わりに無水エタノールでも良い。(無水エタノールは酒税が上乗せされている。)


アルコール類を使用するのは、リモコンと言えど一応電子機器であるため、水分を使用したくないためである。水性の洗浄液は後々腐食の原因にもなる。

アルコールは溶解力が強いが、リモコン表面の文字が消えたりすることはない。

「オルファ 鉄の爪」は薄い鋼板をサンドイッチしたような構造で、何かを掻き落とすときに使うが、ケース割りにも重宝する。

ケースの隙間に挿し入れてねじれば簡単に爪が外れてくれる。


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突破口ができればしめたもの。あとはマイナスドライバでパキパキと外してゆけば分解できる。

これでとりあえず3枚に下ろせる。

シリコーン製のボタンシート部分をめくってみると、ボタン内の導電体と基板の接点をみることができる。
どちらも油分のようなものでずいぶん汚れている。

ボタンシート全体を外すには、裏側にある爪4か所を外せば、円形のスイッチ部分と共に外れる。

基板側は下のようなパターンになっていて、ボタンを押すことで導電体がこのパターンをショートさせる構造だ。
だから汚れてくると接触不良が起きてしまう。

イソプロアルコールを含ませたガーゼで拭くと、汚れが取れる。

細かいところや出っ張りがあるところは綿棒を使うと良い。

導電体もきれいにしてやる。

ついでにボタンの間やケースもきれいに。

あとは元通りに組み立て。

スイッチがちゃんとはまっているか、ボタンの押し具合に問題がないかをチェックしておこう。

電池を入れて動作テスト。

これまでなかなか言うことをきかなかったテレビが素直に反応するようになった。
リモコンをあさっての方向に向けても操作できる。なんか気持ちいい。

(新品同様?になったリモコン)

使用する電池

今やアルカリ電池が主流となっているが、リモコンに使用する電池はマンガン電池の方がよい。

それは、アルカリ電池は電池容量も大きく長持ちするが、経年で液漏れしてくることがあるからだ。
対策が施されたものがあるが、特に100均などで売られている安価なアルカリ電池は要注意だ。

漏れる液体は強アルカリ性のため、機器内部を腐食させ、人体にも害がある。(皮膚が溶ける。)

液漏れに早く気づいたときは、適切な洗浄をすれば被害は少ないが、そのまま放置してしまうと内部の部品、金属を腐食させ回復不能にしてしまう。

わしもこれで、いくつかのライトや時計、携帯ラジオをダメにしてしまった。

リモコンや時計など小電力を長い期間使う機器にはマンガン電池の方がよい。
マンガン電池なら、例え液漏れしても弱アルカリ性のため被害が少ないのだ。


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おわりに

これでしばらくはリモコンも元気に動いてくれると思う。

テレビはほとんど見ないけど、時々面白い番組はあるし、最近はTverやNHK+も見れるのでやっぱり必需品なのかな・・・