焚き火用ウインドスクリーンのバリを取る

先日、焚き火の風よけに鉄製のウインドスクリーンを購入した。

こういった金属製品はエッジのバリの処理がうまくされていないものがよくある。
今回はこの製品のバリを取り除いてみた。ケガをする前のひと手間、これは大切なことだ。

※バリ(burr)とは、金属や樹脂、木材などの素材を加工した際に発生する出っ張りやトゲのこと。「かえり」や「かえし」と呼ばれることもある。

ウインドスクリーンを買う

キャンプで風が強いと焚き火がしづらい。火の粉が散ったり、燃焼が不安定になるからだ。
勿論、強風の時は焚き火そのものをすべきではないのは承知している。

でも、やっぱり風よけがあると何かと役に立つ。

煮炊きでも鍋が冷めにくいし、これから寒くなるシーズンはリフレクター(焚き火の赤外線を反射する)としての効果も期待できる。

これまでキャンプへ行くときは、小さなウインドスクリーンを持って行っていたが、これはバーナー程度を囲むぐらいの大きさしかない。

以前から焚き火台の周りを囲める大型のウインドスクリーンが欲しかったが、ちょうどセールで良さそうなウインドスクリーンが出ていた。

いろいろ同類他社のものと比べてみても重量があり、丈夫そうである。

「販売数ナンバー1」という釣り?見出しはあるが、まあ価格からして買っても損はないだろうと思った。

但し、懸念する点がある。

この製品は打ち抜き鉄板に亜鉛メッキを施したものだが、鉄板のエッジがちゃんと処理されていないと、バリで簡単に皮膚を切ってしまう恐れがある。

少々重量もあるものだし、持ち方、触り方を誤るとかなり危険だ。キャンプ中のケガというのはテンション下がるしね。

とりあえずポチったがレビューにもそのあたりのことはほぼ書かれておらず、バリの具合はモノが届いてから確認するしかない。

予想通りバリがバリバリ

しばらくしてモノが届いた。

本体と収納バッグ、転倒防止用のペグが2本、説明書が入っている。

造りはしっかりしているようだ。重量1.6Kgはけっこうずっしり来る。

大きさは縦60cm、幅120cm。板は8枚で構成されている。

表面のまだら模様は、亜鉛メッキによるもの。
亜鉛メッキは、防錆効果と腐食への耐性があるため、長期間使用できるとのことだ。

製造元はやはりここだよね。

転倒防止のペグを差し入れるリングが2つある。
両端2か所では風向きによっては転倒することがあるだろう。

付属のペグ。テントなどに付属しているものよりかなり細いが長さはある。

収納バッグはマジックテープで留める一般的なもの。
中華製品にありがちな独特の臭さがある。

さて、今回のお題であるバリの処理具合を見てゆく。

まず、左右の端っこの様子。
こちらは、端を折り曲げる加工が施されており、滑らかで問題は無い。

次に上部のR部分。
こちらは残念ながらかなりのバリがあった。指を横に滑らせるとザックリといきそうな感じだ。

下側はそれほど酷くはないが、やはり処理が甘いと感じた。

バリの様子について、見た目や指で触っても判りにくいときは、ファイバークロスなどの布を指に巻いてなぞってみるとよくわかる。
バリがあるとそこに引っかかるような感じがする。バリが大きいほど引っかかり感が強くなる。

まあ、屋外で使うものだし、手袋をすれば別にいいんじゃね、と思うかもしれない。
しかし、事故というのは思わぬところで起きてしまうもの。

特に小さな子供が動き回る状況や、ものの弾みということもあり事故が起きる可能性は少なくない。

収納袋から出し入れする際も、誤って手を滑らせた場合、皮膚を切ってしまいそうだ。
やはり、バリはきれいに取り去って、滑らかにしておくべきだ。

仕事柄、危険予知(俗にいうKYというやつ。”空気読めない”じゃないよ。)の教育、実践を何度も受けてきた身にはこれは見過ごせないリスクである。

しかしまあ、思うに、一般消費者が使用するものなのだからそのあたりは事前にちゃんと処理して然るべきと思うのだが。

バリを除去する

ではバリを取っていこうと思う。

使用するのはヤスリ。これは何でもよいと思う。
バリそのものを削り取る荒目か中目のものをひとつと、削ったあとを滑らかに仕上げるための細めのものが一本あればよい。
今回は、細めのヤスリにダイヤモンドシャープナーを使用した。

グラインダーなどを持っているならそちらの方が早いと思う。


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なお、削った部分からサビが発生するだろうから、さび止めのペイントを施しても良いが、わしの場合は放置。

そもそも、焚き火台自体がサビだらけで、いつも茶褐色の粉を吹いているレベルだから。

道具のサビ、塗装剥がれ、キズ、凹みはキャンパーのステータスでもある。

まずは荒目のヤスリでバリを削り取ってゆく。相手が鉄だけに少し力がいる。

ある程度滑らかになり、引っかかりがなくなったら、細めのヤスリでエッジを丸めてゆく。

指先で触ってみたり、先ほどのファイバークロスでこすってみて引っかかりがなくなれば良いだろう。

おわりに

経験上、こういった安い中華製金属加工品にはだいたいバリがあると思う。

しかし、日本製もしくは日本で品質管理されているものはちゃんと後処理が施されているものが多い。
例えば燕三条製のコッヘルは、安価にもかかわらず、注ぎ口の内側でさえバリが無い状態だった。

 ご参考までに → プチ旅のお供にコンパクトなケトルクッカー

日本には「おもてなし」のこころと共に、「気遣い」のこころ有り。やっぱり日本はいい国だ。