先日、小型ドローンを購入。
今回はそのドローン「HOLY STONE HS120D」について、少し書いてみようと思う。
ドローンを買う
いつかドローンを飛ばしてみたいなぁと思っていたものの、まだまだ遠い先の事と思っていた。
しかし、その矢先、あのAmazonの安売りセールが始まっていた。
これは人々を容易に衝動買い地獄へといざなうデンジャラスな催し物。
セール品を何気なく覗いていると、このドローンが目に入ってしまった、しかもかなりの値引き。
あ、いかん、見てはならぬものを見てしまった・・・が、時すでに遅し、気づいたときはポチっと・・・。
で、届いたのがこれ、「HOLY STONE HS120D」というドローン。
ドローンって何よ?
だが、ドローンについて、あまりよく知らなかったのであれこれ調べてみる。
忍者が敵の前から忽然と姿を消したり、どこかへ雲隠れしてしまうことではないことは知っている。
ドローンとは「無人航空機」、”空を飛ぶ、人が乗って操縦しない機体”という定義。
だから軍事用で、飛行機のような形状のものもドローンの一括りになっている。
ハードウエア的な言い方では「マルチコプター」とも呼ばれるのだそうだ。
マルチコプターはローター(回転翼)が複数枚ついてるのでそう呼ばれる。
ローターが4枚あるのをクアッドコプターとも呼んだりするから、話はさらにややこしくなる。
じゃあ、ドローンはラジコンヘリコプターとどう違うの?というと、ラジコンヘリは、コントローラー(プロポ)を使用しほぼ手動操作で飛行させる。
一方、ドローンはGPS・加速度センサー・電子コンパスなどを搭載していて、ある程度の「自律性」で飛行できるもの。
つまりラジコンへりは操縦者のテクニックが必要になるが、ドローンは補助機能があって慣れない人でも比較的簡単に飛ばすことができるという代物だ。
ちなみに「ドローン(Drone)」という言葉は、もともと蜂が出す羽音を意味していたようで、マルチコプターが飛行するときの「ブーン」というローター回転音から「ドローン」と呼ぶようになったという説があるらしい。
余談だが、「ヘリコプター」はギリシア語で「らせん」を意味する「helic」または「helix」と、「翼」を意味する「opter」または「pteron」を組み合わせた語。
したがって、区切りを入れるとしたら「ヘリ・コプター」ではなく、「ヘリコ・プター」が正しいのだと。う~ん、目からうろこだねぇ。
(ノストラダムスも最初はどこで区切っていいのか分からなかった。最初は「ノスト・ラダムス」と言ってた記憶がある。)
話の脱線ついでだが、わしは以前から飛びものラジコンに興味があって、中華製ラジコンヘリを触っていた。
もう10年以上も前になるのだが、中華製ラジコンへりは、通称「あやヘリ」呼ばれていた。
”怪しいヘリコプター” なので ”あやヘリ” というわけである。
(下は久しぶりに押し入れから引っ張り出してきた「あやヘリ」)
素人では箱だしの状態では絶対飛ばせない(つまり要調整)と言われていて、マニア向けの商品だった。
価格は覚えていないが、かなり安かった記憶はある。(日本製なんてとても高くて貧乏人には手が出せませんからねぇ。)
まあ、当然、腕も無いし、今のドローンのようにGPSで自立飛行できる仕組みもない。
まともにホバリングさせるのさえ無理。たまに部屋の中でプロペラを回すぐらいで終わってしまっていた。
それから月日が経ち、現在の「ドローン」は安価で、簡単に操縦ができるようになったわけだ。まあ、購入は必然的運命だったのかも知れない・・・
「HOLY STONE HS120D」について
では、「HOLY STONE HS120D」について簡単に紹介しておこう。
比較的安価で、トイドローンという部類に入るらしい。
2019年4月発売なので、少し古い機種だが、入門用として人気があるらしく、ネット上では多くの紹介記事や動画が上がっている。
本体重量200g以下なので免許は不要、規制も少ないため、規制区域外の広場など迷惑のかからない場所であれば飛ばすことができる。
GPSを搭載し安定した飛行が可能となっている。トイドローンといっても本格的な機能を持っているのだ。
箱にこんな感じできれいに収められていた。
バッテリは予備が1本ついて計2本。1本で約16分の飛行が可能。
カメラを搭載しており空撮ができ、MicroSDカードへの記録が可能。
映像はスマートホンのWi-Fi機能で、専用アプリを通してリアルタイムでモニターすることができる。
(やや遅延あり)
コントローラーには最大8cm幅までのスマートホンが取り付けられるホルダーがある。
コントローラーはゲーム用スティックのような感じで軽い。
本体下にはカメラが付いている。(取り外しが可能。)
説明書には初期設定や始動方法等が記載されているが、具体的な飛ばし方についての説明は無い。
別売品を購入する
初期ロットにはプロペラ保護ガードが添付されていたらしいが、最近のものはMicroSDカードやリーダーすらなくなっている。段々とコストカットして行くのね。
まあ、SDカードぐらい、その辺りに転がっているので支障は無いが、保護ガードがないのは、ちょっと心配。なので、別売品を購入。
これは純正品ではなく、安い互換品を購入した。プロペラと保護ガードがセットになったもの。
取り付けるとこんな感じになる。
プロペラ全体を守る形状ではないが、何かにぶつかったとき、プロペラへの直接ダメージは軽くなると思う。
白いプラスチックなので、2本だけ赤く塗ってみた。
前とか片側だけに付けると、機体の向きを把握しやすくなるかもしれない。
実際、飛ばすとこんな感じ。
更に、収納用ハードケースが売られていたので、ついでにそれも購入。
(HOLY STONEから専用ケースも販売されているが少し高い。)
色はシルバーと黒があるが、黒の方が格好良かったのでそちらを選択。ケース自体はとても軽い。
こんな具合にぴったり収納できる。ちょいと飛ばしにお出かけするときはとても便利だ。
飛ばしてみる
なにしろドローンの操縦は初めて。動画などを見て、イメトレしても、実技経験なければ、それはほぼ無意味。
教科書を読んだところで自動車の運転はできないのと同じこと。
腕の準備として、ここはフライトシミュレーターにお世話になるのが一番。
(フライトシミュレーターについては後日書いてみたいと思う。)
ちなみに「シュミレーター」ではなく「シミュレーター」、「ピザ」じゃなくて「ピッツア」です。
飛ばす直前の準備としては、バッテリ類を満タンにしておくことはもちろん、初期設定の仕方(コンパス、ジャイロなど)を説明書を見なくてもできるようにしておくと良いだろう。
(現場でもたもたしてる時間が勿体ない。天候の穏やかな時間は短い。)
予備のスマホ用バッテリ(機体用バッテリの再充電用)や釣り竿(木にひっかかった時に取る用)も持参すると良いかもしれない。
しかし、今回、買ってからなかなか飛ばすチャンスが無かった。
飛ばそうと思った日に限って、雨や雪が降ったり、風がビュンビュン吹いていたり・・・。
わしは何か悪い事をしたか?
やっと晴天で穏やかな日になり、飛ばすことができた。
第一印象は、安定していて、とても飛ばしやすかった。
高度を保持してくれるので、障害物に注意しながら、思い通り動かすことができる。
まだまだスムースな飛行ができていないので、練習が必要だと痛感した。
だんだん広い場所がほしくなってくる。
ビギナーモードでもかなり上空まで上げることができる。
音も、室内では甲高い大きな音だが、屋外だと全く気にならなかった。
数回、木に当たったり操作を誤って墜落させてしまったが、プロペラが破損したり、モーターやギアが損傷することは無かった。
プロペラの素材が柔らかいせいか、耐久性は高い様だ。
コントローラを分解してみる
さて、定番の分解をやってみた。今回はコントローラー。
コントローラから突き出ている「アンテナ」は飾りだった
では、分解手順。
まず、背面のビス4本を外す。
ケースを分離するとタクトスイッチを押すスイッチキャップが外れて転がり出てくるので無くさないように注意しよう。
分解中、誤って電源が入って壊さないよう、赤色矢印のバッテリコネクタを外す。
ここで良く見ると、面白いことに気づく。
普通、コントローラー上部にある2本の「つの」の部分がアンテナと思うだろう。
(説明書にも「アンテナ」とはっきり書いてある。)
しかし配線も何もない。(下の画像の赤い矢印)
黄色の丸で囲ったところが実際の送受信アンテナなのだ。
この「つの」は電磁誘導する特殊な素材なのか?いや、どう見ても普通のプラスチック樹脂だ。
つまり、2本の「つの」は只の飾りなのである。だからこの部分を立てても寝かしても何の効果もない。
基板を外す
次に中の基板を外すには、緑色の丸のビスを外す。
赤い丸のビスは、両肩にあるロータリ型のスイッチを固定しているビスだ。
これは外さないほうが良い。外してしまうと、スイッチキャップとスプリングが外れてしまい、組み立て時に少々苦労することになる。
次に、アンテナを小さいマイナスドライバを使ってガイドから外す。
片方が基板に直付けされているので、こじるようにしてそっと持ち上げる。
コントローラーのバッテリ
基板を外すと、その下のバッテリが見える。
ビス2本を外すとバッテリを取り出すことができる。
バッテリは3.7V 300mAh。
ケースに穴を開けて、同じコネクタで接続できるようにすれば、バッテリの外付け化も可能だろう。
(ドローン本体には予備バッテリがあるが、コントローラーには予備が無い。)
コントローラーの作動時間を長くしたいなら、そういった改造も可能。
しかし機体のバッテリが無くなる方が早いのは確実。
基板の表。
基板の裏。
アンテナ部分の拡大
おわりに
今回のドローン、中華製なのだが、バッテリ残量が少なくなると、自動で離陸地点に戻ってくる機能もあったりして安価にして高性能。
毎度言っているが中華恐るべしである。
来年には国によるドローン操縦免許が新設されるとも聞く。
操縦がうまくなれば、そういったものにチャレンジして、飯のタネにするのも一考かもしれない。
さて、今回はGPSを搭載していない「Amazon Fire HD 7インチタブレット」をモニターとして使用した。
近日、Amazon Fire HD 7インチタブレットを取り付けたコントローラーの改造方法を記事にしてみたいと思う。