「エレキギターを光らせる」の完成編。
前回はとりあえず仮設置ということで光らせるところまでを作ったが、今回はエレキギター内部にきれいに収まるようにして、カバーを外さなくても外側から電源のオンオフ、感度調整ができるようにした。
(お正月にチマチマ作った。)
前回の「エレキギターを光らせる(仮設置編)」はこちら → エレキギターを光らせる(仮設置編)
どうしてエレキギターを光らせることにしたか
前回にも書いたことだが、”エレキ”っていう名が付いているんだから、何か光ってほしいという発想。
光っても何の音響的効果はないが、多少見てくれの良さはあるかと。
まあ自己満足のひとつですな。
今回準備した部品
さて、ギター内部にうまく収容するにあたり、電池と回路基板をどう収納するかに悩む。
100均へ行ったり、ホームセンターへ行ったりして何か使えそうなものを物色したがなかなかいいものが見つからない。
そんなある日、電子パーツ屋さんを覗いてみると「これだ!!」というものが見つかった。
それが今回使用した、電源スイッチ付きの電池ボックス。
悩まず最初から電子パーツ屋さんに行けば良かったわけだね。
ということでこの電池ボックス。こんな具合に単4型電池が4本入る。価格も安い。(百数十円)
大阪日本橋の電気街、デジットというお店で購入。通販で取り扱っているところもあり。
※Amazonでも取り扱いはあるようだ。但し高い。
あと必要な部品は100kΩの半固定抵抗と10kΩ(1/4W~1/8Wどれでも可)の抵抗。
それからコネクタ。
ギターからの信号入力用とLEDの接続用に小型のコネクタを使用した。
これはギターから分離できたほうが作業がしやすくなると思ったからだ。
いずれも2Pのコネクタで2個必要。
製作
回路基板について、前回はネットで買ったLEDのドライブ回路を使用していが、立たせた電解コンデンサが電池ボックスカバーと干渉するため蛇の目基板に回路を組みなおした。
(干渉しないよう電解コンデンサを寝させてある。)
回路図は下記のようになる。
前回とほぼ同じ回路だが、電池と並列につながっていた電解コンデンサが不要なので外した。
それから感度調整用の半固定抵抗と抵抗を追加している。(VRとR1)
本来の回路では9014というNPNトランジスタを使用していたが、2SC945とか2SC1815、2SC458あたりの小電力用トランジスタが代用できる。
次に電池ボックスの改造。
電池ボックスには4本の単4電池が入るが、2本分のスペースに基板を組み込むため改造をおこなう。
電源スイッチから遠い方の電池間のしきりをカッターナイフなどで取り払う。
材質がプラスチックなのでカッタなどで切ることができる。
両脇(矢印部分)を電池ボックスの底まで切って、そのあとペンチなどでグネグネすれば折れてくれる。
基板の半固定抵抗(感度調整ボリューム)の位置に合わせて電池ボックスに穴を開ける。
電池2本の接点になるように電池用接点金具を移動する。
Aの接点金具をBの位置に移動する。金具は下からマイナスドライバでこじって浮かせば簡単に引き抜くことができる。
(Cの金具は不要なのでポイしてOK)
これで3Vの電源が供給できるようになる。
次に電池ボックスのスイッチと半固定抵抗の位置に合わせてギターのキャビティカバーに穴を開ける。
キャビティカバーは菱形の形状だが対称ではないので、穴を開けるときは向きを誤らないよう注意。
これで外側から電源オフオンと感度調整ができるようになります。
次に回路基板と入力信号線、LEDへのコネクタ線をハンダ付けし、基板に入れる。
基板の固定は、電池ボックスの底に両面テープを貼り付けて、トランジスタの頭部分が両面テープにくっつくようにした。
ぐらぐら動かなければそれで良いと思う。
(ハンダ付けが汚いのは配線の接続不良があって何回かハンダ付けし直したせい・・・言い訳 ^^;;)
電池を入れて、電池ボックスカバーを取り付ける。
ギターにつなぎ、弦を弾いてみてちゃんとLEDがチカチカと点くことを確認する。
キャビティカバーに電池ボックスを両面テープで貼り付ける。
スイッチと感度調整ボリュームの位置が合うように貼り付ける。
電源スイッチはこんな感じになる。
あとはギター内部に入れて完成だ。
おわりに
ジャジャーンと弾けば、LEDがチカチカする。部屋を暗くするとなかなかいい感じだ。
LEDの色をそれぞれ変えてカラフルにしても面白いかもしれない。
電池寿命は不明だが、電池交換するときはキャビティカバーのネジをまた外さなければならないのが面倒だ。
ニッケル水素電池とかの充電電池にして、外から充電できるようにしてもいいかもしれない。
また機会があれば改造してみたいと思う。
コメント
かっこよくて一目惚れしました!!!
素人なりに回路図を参考にして自分でも作ってみたいと思ったのですが、青を4灯ではなくオレンジ系のLEDを1灯で作るにはどう変更すればよいのでしょうか?
hot_hot さん、コメントありがとうございます。
共感していただいたようでとても光栄です😁
あまりこういった改造してる人はいませんからね。
さて、「青を4灯ではなくオレンジ系のLEDを1灯で作るにはどう変更すればよいか?」とのご質問ですが、いずれの色でもLEDを1灯にするのは単純にLEDをひとつにすればよいだけですが、ご質問の趣旨はそうではないですよね。
LEDひとつで4カ所を光らせるには、光ファイバーやアクリル丸棒を使って、光を分ければ良いと思います。
只、スペースが狭い場所でもあるため、工夫する必要があるとは思いますし、また分光するため光は弱くなると思います。
(高輝度のLEDを使うのも手ですが。)
硬いアクリル丸棒は曲げ加工とか大変だと思いますので、太めの柔軟性のある光ファイバーなどを使うのが良いように思います。
どうぞ頑張って作ってみてください。
ご丁寧な返信ありがとうございます!
赤系は2.1V程度と聞きますので、オレンジ1灯にした場合は抵抗やコンデンサ等の選定を変える必要があるだろうと思い、仮設置編の回路図からどこをどう変更する必要があるんだろう?という疑問でした。
電子工作の類に疎いもので、本を片手に頭を悩ませております。
返信が遅くなりました。
すいません、前回の回答を訂正いたします。
調べたところ、確かにオレンジ色LEDは順方向電圧(Vf)が1.9~2.2V程度ですので3Vの電源を使用した場合、オーバースペックとなり、高輝度で光りますが、寿命を縮めてしまいます。
(今回使用した青色LEDはVfが3.5Vなので抵抗なしでそのまま使用しています。)
オレンジ色LEDを光らせる場合は100Ω程度の抵抗を入れてください。
(複数個のLEDを光らせる場合はそれぞれのLEDに100Ω程度のLEDを入れてください。)
抵抗値によって明るさが変化しますので、希望の明るさになるように100Ω~1KΩで調整してみると良いと思います。
尚、詳しい解説が以下のページにありましたので、ご参考に。
マイクラフト LED電子工作 【 ボタン電池や乾電池で点灯させる方法 】
https://www.my-craft.jp/html/aboutled/led_denchi.html
また、抵抗の追加以外にコンデンサ等回路の変更は必要ありません。
ご返信ありがとうございます!!
ご丁寧にお返事くださり感謝申し上げます。
LEDをひとつにした場合、LEDの個数や色などが変わるため、抵抗を追加したりする必要があるのかな?と思っての質問でした。
今回は1ヶ所のみを光らせる予定ですが、光ファイバーや透明パーツを使った分光も今後ぜひ試してみたいです。
また、信号をジャックから取っているとのことですが、どう接続するのでしょうか?アンプに繋いだ際の音に影響はないのですか?
hot_hot さんへ。
>信号をジャックから取っているとのことですが、どう接続するのでしょうか?アンプに繋いだ際の音に影響はないのですか?
そういえば、ジャック部分の接続の画像がありませんでしたね。すいません。
以下の記事、
激安エレキギターの音の途切れを修理する
で、ジャック部分の拡大写真があります。
この写真の赤と黒の線がつながっている部分か、辿っていった先に接続してください。
信号は交流信号ですのでプラスマイナスは関係ないので、どちらにつないでもかまいません。
アンプに繋いだ際の音に影響はないのか、という点は、回路が250KΩ以上の高抵抗(高インピーダンス)で接続されるため、信号の減衰や劣化等の影響はありません。