滋賀県 信楽高原鐡道と2023信楽陶器市・信楽作家市

少し前になるけど、5月の初め、滋賀県の「信楽高原鐡道」で信楽へ行ってきた。

この日は陶器市が開催されていたため車内はかなり混んでいたが、新緑の中を走る列車の旅と陶器市を楽しむことができた。

信楽高原鐡道について

信楽高原鐡道(しがらきこうげんてつどう)は滋賀県 琵琶湖の東南に位置する第三セクターの鉄道だ。

元々はJR西日本だったJR信楽線を引継ぎ、昭和62年に「信楽高原鐡道」として開業した。

区間は貴生川 ~ 信楽まで14.7kmと短い距離だが、「高原鐡道」という名がついているように、その車窓からは山際の美しい景色を楽しむことができる。

信楽高原鐵道株式会社 – 公式ホームページ

貴生川駅~信楽、そして陶器市へ

この日はゴールデンウイーク中の平日だったが乗客が多い。それは信楽で陶器市が開かれているからだった。

予想はしていたものの、かなりの人。
例のウイルスも鳴りを潜め、みなさん活動的になっているのだろうね。
そういう自分も、あちこち出掛けているから、人のことは言えないけど。

車両は忍者のイラストや、「忍」の文字をあしらった渋い塗色の車両。
素っ気ない塗装の車両よりは、観光的にインパクトはあると思う。

 運転席

路線周辺をグーグルマップで見ると、市街地の間を走っているように見えるが、意外とすぐに山の中へ入ってゆく。

この日は、天気も良く新緑がとてもきれいだ。
トトロの世界へ入っていくような感じもする。

途中の無人駅。普段はあまり乗降客も無いのだろうが、この日はそうでもない様子。
これも映画のワンシーンのような景色。

信楽駅へ到着。乗降客でごったがえしていた。

「春のしがらき駅前陶器市2023」と「信楽作家市2023」

信楽焼と言えば、あの「たぬきの置き物」が思い浮かぶだろう。

信楽焼で使われる土は、琵琶湖の湖に堆積した約400万年前のものなのだと。
高温に耐え、素朴で温かみのある質感や色合いが特長だ。

 お馴染みたぬきの置物

もちろん茶碗や小皿などの陶器も販売されているし、猫、犬やフクロウ(ミミズク?)などかわいいキャラクタの陶器もある。

今回はこの信楽で2つの市が開催されていた。

ひとつめは、「第29回 春のしがらき駅前陶器市2023」
開催期間は2023年4月29日~5月5日のゴールデンウイーク中。

「しがらき駅前陶器市」は、毎年春に開催される恒例行事。
町内の陶器販売店が信楽駅前広場に集まり陶器の即売会が開催される。

 たぬき忍者バージョン

 ワンちゃん

 にゃんこ

 フクロウ

そして、もうひとつは「第17回 信楽作家市2023」

この陶器市は陶芸作家の作品販売をメインとしたイベント。
開催期間は2023年5月2日~5月5日。

場所は、駅から少し離れた滋賀県立陶芸の森「太陽の広場」
健脚の人は駅から歩いて行けるだろう。

「陶芸の森」への道は大渋滞。他府県ナンバーも多い。駅から歩いたほうが早い。

信楽作家市は太陽の広場(芝生広場)に多くのブースが立ち並んでいた。


ここでは様々な器や、オブジェなどが販売されている。
信楽作家市は、信楽焼のあの渋いイメージやたぬきの置物とは異なり、作家の個性溢れる作品を見ることができる。

信楽焼以外の作家も多く参加しており、中にはすぐに売り切れてしまう人気の作家や、陶器市でしか出品しない作家さんもいるそうだ。

ここで出品される陶器の価格は、1,000円~5,000円程度が多いようだが、少々ひびが入ったB級品など(使用には支障なし)もあり、割引価格で買えるのがうれしい。
じっくり見て回れば、掘り出し物が見つかるかもしれない。

見つけたのは、さわやかなブルーのコーヒーカップ。
定価2500円のところ、持ち手の付け根に微小なヒビがあるので1600円。

夏に飲むホットコーヒーにいいなぁと思って思わず購入。

陶器以外にも、財布やバッグ類などハンドメイド雑貨も販売されている。
どれも質が高く、コスパが高い。

おわりに

実は、今回陶器市に行くまで、陶器には全く興味が無かった。

作家市についても、恐らく手の届かないような高級な陶芸品が並んでいるんだろうなぁぐらいにしか考えていなかった。先入観というやつである。

ところが行ってみると、これがなかなか面白い。
作家たちの熱意が伝わってくるというか、どこかお祭りにでも似た雰囲気だ。

しかも価格もリーズナブル。
業者や飲食店経営の人かもしれないが大量に買い込んでいる人も見かけた。

陶器市は来年も開催されることだろう。

これはぜひ一度行ってみることをお勧めする。
但し、行くなら、クルマでなく信楽高原鐡道の利用がお勧めだ。

また、イベントが無いときは高原鐡道も空いているだろうから、のんびりローカル線のプチ旅も楽しむことができるだろう。

今回の戦利品。コーヒーカップとフクロウの置物