雪の便りを聞くことも多くなってきた今日この頃。
先日、我が家のクルマもスタッドレスタイヤに交換した。
もう何度もタイヤ交換をしてきたが、やっぱりタイヤ交換は自分でやるのが正解、という出来事があった。
タイヤ交換は慣れたものだが
タイヤ交換もすっかり慣れたものになってきた。
しかし、工具類の準備やジャッキ上げ、タイヤを倉庫から引っ張り出してきての交換、そして清掃、後片付けと一連の作業はさすがに疲れる。寄る年波には何とやらである。
まぁ、しかし、運動不足の生ぬるい身体には丁度よい筋トレになるかもしれない。
我が家のヴェゼルは18インチタイヤなので結構重い。そこで専用工具を駆使しながらの作業になる。
いちばん役に立つのは「タイヤリフター クルピタ丸」だ。
これのお陰で重いタイヤを長時間持ち上げなくて済み、簡単に交換ができるようになった。
この装置の難点は、上げ下げ用の回転ハンドルが、少しの上げ下げでもかなり回転させなければならないこと。
もう少し回転ハンドルと回転シャフトのギア比を変えるか、電動工具が接続できるようにすれば使い勝手が上がると思うのだが。(YouTubeに電動工具を接続できるように改造している動画がある。)
さて、話しは前後するが、タイヤ交換にあたり、まずは車体を持ち上げなければならない。
そう遠くない未来にはジャッキ上げしなくてもタイヤ交換ができるような仕組みができているかもしれない。が、その頃には遠いお空の上にいるかな。
いや、それよりもクルマは空を飛んでいるかもしれないね。
使っているジャッキは、ホームセンターやカー用品店で一般に売られている2t用のものだ。
しかし、この汎用ジャッキを使う場合、ヴェゼルではちょっとコツが要る。
(手前に置いてある鉄パイプはジャッキハンドルの延長用。これはフロント側で役立つので後ほど説明。)
前のクルマ「デリカD:5」では何の問題なくこのジャッキが使用できていたのだが、このヴェゼル、SUVというカテゴリのクルマだけあってリア側はジャッキポイントまで高さがある。
フロントは問題ないのだが、リアはジャッキを目一杯上げても、タイヤが地上から離れてくれないのだ。
ジャッキの箱には最大揚幅385mmと書いてあるが、ヴェゼルのリア(けん引フックの位置でジャッキアップ)は470mm程度必要らしく、そりゃぁ無理。
(ヴェゼルのリアにあるけん引フック)
そこで考える。
タイヤ交換時は、いつも木の板をジャッキの下に敷いている。この板は元々学習机の天板だったもので丈夫でとても硬い。ジャッキの車輪も食い込むこともなく、象が踏んでも壊れない。
このような滑らかな板を使う理由はジャッキ上げに伴い、ジャッキがスムースに前に進んでゆくようにするためだ。
ジャリジャリのコンクリート床ではジャッキが動きづらい。
なぜ、ジャッキが動くようにしなければならないのかは、サドル位置が上がるにつれサドル位置が後方に移動してゆくためだ。
もし、ジャッキが動かなければ、サドルがジャッキアップポイントから外れてしまい、大変危険なことになる。
さて、高さを稼ぐには、板をかさ上げしてやればよいのである。
手っ取り早いのが板の下にコンクリートブロックを置けば良い。
コンクリートブロックはホームセンターで簡単に手に入るし価格も安い。
コンクリートブロックの高さは10cm。これでかさ上げすればジャッキアップができる。
コンクリートブロックを板の下に置き、その上にジャッキを置く。
そうすれば、期待通り、ちゃんとタイヤが浮いてくれる。
正しい使い方とは言えないだろうが、上げた時点でウマをかませるのでクルマがひっくり返ることはないだろう。
そして注意してほしいのは、テールゲートがハンズフリー開閉機能付き(車体下に足を挿し入れるとテールゲートが開く)の場合、これをオフしておいたほうが良い。
ジャッキや板の設置などで、車体下をごちゃごちゃやっていると意図せずテールゲートが開いて顔面を直撃しそうになる。只でさえ出来の悪い顔が更に悪化してしまうかもしれない。
オフするには、車両設定 → パワーテールゲート設定 → ハンズフリー開閉機能 をONからOFF にする。
では、フロント側はどうかというと、フロント側はかさ上げしなくてもこの汎用ジャッキで上げることができる。
リアと違い、ジャッキポイントまでの高さは低いのだ。しかしジャッキアップポイントがかなり奥の方にある。
このためジャッキを入れたあとジャッキハンドルがフロントのバンパー部分に当たってしまいハンドルをうまく操作することができないことになる。
そこで、ここでもまた一工夫。
ジャッキをジャッキアップポイントまで挿し入れたら、ジャッキのハンドルを外したままでハンドルスリーブ(ハンドルを挿入するパイプ部分)を操作し、ジャッキを上昇させてやる。
まだタイヤも地面に接しているためそれほど力は要らない。
ハンドルスリーブだけの操作でも車体はある程度持ち上げられるので、ハンドルを取り付けて、更に延長用鉄パイプを被せる。
最初は小刻みにしかハンドル操作ができないが、車体が上がるにつれハンドル操作も大きく振ることができるようになる。これでジャッキアップがやり易くなる。
(矢印は延長の鉄パイプ)
ちなみに鉄パイプは外形28mm、内径24mm、長さ1mのもので、どこのホームセンターでも手に入りそうなものだ。
これはなんだ?
タイヤの交換が済んだら、次回のタイヤ交換に備えて外したタイヤを掃除してやる。
汚れのふき取りはもちろん、溝にはまり込んだ小石を除去してやる。
これは嫁さんに手伝いをお願いする。その間、他の片付けができるのでとても助かる。
そんな時、「ちょっとこれ見て。」と声がかかった。
見ると小さく細い金属の棒状の物。これがタイヤに刺さっていたようだ。
いつからだろう。TPMS(タイヤ空気圧管理システム)ではエアー圧低下を表示していないから、空気の漏れは発生していないようだ。
タイヤを外した時は全く気づかなかった。小石取りをしていたからこそ気づけたのだろう。
これが、ガソリンスタンドやディーラーで交換していたらどうなっていたか。
次回の履き替え時、気づかずそのまま装着していたかもしれない。
刺さっていた場所(白いペイントでマーキングした)。穴が開いているが、エアー漏れは起きていないようだ。近日しっかり調べてみようと思う。
これが今回の「やっぱりタイヤ交換は自分でやるべき、と思った出来事」というタイトルのわけである。
今回はエアー漏れは発生していなかったが、小さな金属片でも刺さり所が悪ければパンクしてしまう。
以前のクルマで、エアーがじわじわ抜けてゆくということがあった。
その時刺さっていたものがこれだ。
こんな小さな金属片でもエアーが抜けてしまう。しかも数週間ほどかけてじわじわ抜けていくから質が悪い。
乗車時は当然のことながら全く気づかない。
こんな時、TPMSを装着しておけば、じわりじわりと抜けてゆく圧力に気づきやすい。
アラームをセットしておけば、ある値以下になるとブザーを鳴らして異常を教えてくれる。
(TPMSの表示。右前のエアー圧が異常に低くなっている)
安いものも売られているのでそれを装着しておくと良いだろう。これの費用対効果はとても高い。
(その時、近くのガソリンスタンドで修理してもらった様子)
おわりに
タイヤ交換を自分で行うのは何かと大変だが、今回のように異物の発見ができたり、普段清掃できないタイヤハウス内側が掃除できたりメリットは多い。そもそも、自分でやれば工賃も必要ない。
ブレーキキャリパーも赤く塗ってから一年半が経過するのでチェックしてみたが、塗装の剥がれもなく良い状態だった。
鉄粉や泥で汚れていたので、ここもきれいに掃除してやった。
タイヤ交換はご自身で。でもくれぐれも腰には注意して頂きたい。