どこかのメーカー宣伝記事のようなタイトルだが、自動車用オイル添加剤を使ってみた感想。
今回使ったのは「MT-10 EFFI」というオイル添加剤。
世の中、オイル添加剤はいろいろあるが、これって、本当に効果あるのか、それともオカルトか・・・?
今回は出来過ぎでうそ臭い、でも本当のお話。
ついでに入れられたオイル添加剤
(話しが長いので、適当にすっ飛ばしてください。)
しばらく前(2020年12月)に、点検でディーラーに行った時のこと。
点検をおこなったのは三菱デリカD:5。もう12万Km超の過走行車、爺さん車だ。
いろいろ部品も傷んでいるようで、点検はしばらく時間がかかるとのこと。
そこで一旦ディーラーを離れ、自宅に戻った。
しばらくして、ディーラーから電話がかかってきた。
やはり、あれこれ傷んでいる部品があり、交換が必要とのこと。
そして、エンジンオイル交換もするので、ついでに「オイル添加剤」を入れてみないか?、と。
電話だったせいもあり、よく確認もせず、「ハイハイおまかせします。」と気前よくお願いした。
このとき、「まあ、入れないよりは入れた方がマシかなぁ~」というぐらいの軽い気持ちだった。
いつも入れてもらってる「ガソリンタンクの水抜き剤程度のモノ」にしか思っていなかった、というのが正直なところ。(全く違うものなんだけどね。)
というわけで、点検が終了し、帰りは「オイル添加剤」を入れたことなんかすっかり忘れていた。
帰り道、足取りは軽い。まあ、点検し、オイルも交換したあとだから当然かと思った。いつものことだし。
家までは10分程度の行程。
その日はどこへも行かず、そのまま駐車場へ停めた。
そして後日、買い物のため、クルマの乗った。
すると、クルマの調子がいつもと違う、ということに気づく。
気づくというより、あれ、いつもと走りが違う感覚、違和感。
何か、エンジンの回転が軽い、走り出しや加速が良いのだ。言うなれば「吹けがよい」という感じ。
タイヤ空気圧を少し上げ気味にしたので、それの関係?
いや、そんなはずはない。これまでも高めにしたことがあったが、これほどの変化はなかったはずだ。
実はこのクルマ、週末ぐらいしか乗らないのだが、この後、乗るたびに軽さを感じるようになっていた。
10年以上も乗っていると、いつもの調子を覚えているので、その違いがわかるのだ。
そして、しばらく経ってから「オイル添加剤」を入れたことをやっと思い出した。
ひょっとして、これ・・・?
前回点検時の、サービス納品書(作業内容が一覧で書かれた紙)を取り出しみる。
そこにはオイル添加剤 MT-10の注入が書かれていた。
そしてドア内側には「MT-10 EFFI注入」のラベルがしっかり貼られていた。
早速、MT-10の情報をネットで調べてみる。すると・・・
金属表面改質剤「MT-10 EFFI」とは
オイルに添加し、ガソリンエンジン内部の金属表面に保護被膜を生成するとのこと。
金属表面改質剤とも言い、金属の摩擦抵抗を大幅に軽減できるのだという。
ディーラーなどで販売しており、ホームセンターやカーショップでは販売していない。
(ガソリンエンジンには「MT-10 EFFI」、ディーゼルエンジンには「MT-10 SUPERIOR for CLEAN DIESEL」を使用する。)
成分は、「高度生成鉱物油、有機モリブデン添加剤、油性向上剤、ナノカーボン等の潤滑添加剤」となっていた。
調べると、オイルとなじみやすい性質を持っており、オイルに比べ比重の重いものが入っていないため、成分がオイルパンに沈殿することも無いそうだ。
そして、メーカーのうたい文句を引用すると、
ナノオニオンライクカーボン等の成分により、「極圧被膜」と「2種類の低摩擦被膜」の複合被膜をエンジンの金属表面に形成。ハイブリッド車やアイドリングストップ車に多い低油温状態でも極めて高い保護効果を発揮し、摩擦抵抗を極限まで低減させるプレミアム・メタルトリートメント。
だそうだ。
出典:中央自動車工業株式会社
実験動画がYouTubeに上がっていて、それを信用するなら、摩擦抵抗がかなり減ることがわかる。
であるならば、それが今回の「調子の良さ」に関係しているのは合点がいく。やられてガッテンだ。
先に書いたように、添加剤を入れたことをすっかり忘れていたのだから、プラシーボ効果でも無い。
※プラシーボ効果(もしくはプラセボ効果)とは
にせ薬効果のこと。
ただのデンプン粉でも、すっごく調子良くなる薬だよん、といって飲ませると、ほんとうに調子がよくなってしまう不思議な現象。「効く」という暗示よる効果と考えられているらしい。
よく、「〇〇が良くなるシール」とか、なんとかキャパシターを付けると「なんとなく走りがよくなった気がする。」というのがある。
これは、プラシーボ効果で、たぶん実際の効果はほとんど無いのではないか、と、わしは踏んでいるのだが(笑)
つまり、このオイル添加剤はオカルトではなく、れっきとした効果があるものだったわけである。
しかし、モノにはデメリットなり副作用というものがある。
手放しでは喜んでいけないのは、長い人生を歩んでくると分かってくる。
しかし、半年経った今でもすこぶる快調だ。
デメリットは、価格が高いということだろうか。
「こっそり作戦」を決行する
では、他の人はどう感じるだろうか。
ひょっとして、この体感は自分だけかもしれない。
ネットでも「効果は無い」、「効果ははっきりわからない」と書いている人もいる。
しかも、燃費を測定したわけでもなく、「なんとなくいい調子」では少々客観性に欠ける。
そこで「こっそり作戦」を決行した。
運転歴数年の人のクルマにこっそり「MT-10 EFFI」を入れてみて、それが体感できるかどうかを試すのだ。
「こっそり」なのは、もちろんプラシーボ効果を排除するためである。
まあ、「こっそり」といっても、いきなりボンネットを開けていじるのは、通報されそうなので、所有者におことわりしてのこと。
もちろん本人には何をするかは伝えていない。
これで、その人も体感できれば、数値的な客観性は無いものの、かなり確証はとれると思う。
このクルマは軽のターボ車。ちなみにMT-10はターボ車でも添加OK。
まず、「MT-10 EFFI」を購入。
あと、ロート、計量カップ(今回はメスシリンダーを使用。)を準備した。
ロートは100均ショップで売っているもので十分。計量カップも100均で売っているかな?
計量するのは、オイル量に対し、適正量が決められているから。
注入する量は、オイル量の4~6%。
例えば、軽自動車なら、オイル量2.4リットル、添加率を5%とすると、120mlを投入することになる。
今回、手元にあるMT-10は235mlの通常ボトル。
(MT-10 EFFIは235mlの通常ボトルと150mlのミニボトルがある。)
そのままボトルを傾けて入れると、どれだけ入ったかがわかりにくいので正しく計量した方が良いと思う。
しかし普通乗用なら通常ボトルを、軽自動車ならミニボトルを一本入れればほぼ規定値になる。
走行距離2万Kmごとの注入が推奨されていて、その間のオイル交換時は注入不要だ。
ボトルは栄養ドリンクのように封がしてあるので、キャップを回し封をねじ切る。
ボトルから、120mlを計量容器に取り出す。中で沈殿するものは入っていないため、撹拌は不要だ。
すこしだけオイル臭がする、トロッとした赤茶色の液体だ。
にごりは無い。
エンジンが停止した状態で、オイルキャップを外す。
(間違えて、ウオッシャー液のタンクに入れないように。んなわけないか・・・)
ロートをセットし、こぼさないようゆっくり入れてゆく。
あとはキャップを閉めて、エンジンをかけて異常がなければOK。
こっそり作戦の結果はいかに
さて、これでどんな結果が出るか。
しばらくして、なにげなく所有者に質問してみた。
尚、この所有者は若い女性で、クルマのメカニズムについてはほとんど知らない人だ。
「エンジンの具合はどうよ?」
すると、
ちょっとアクセルを踏んだだけで、エンジンが凄く回るようになった。
以前と同じようにアクセルを踏むとすぐスピードが上がる。
なので、あまりアクセルを踏まないようにしている。
作業してから、すぐにそのようになった。
という。
本人はエンジンが回り過ぎるので、余計ガソリンを食うのではないかと心配しているようだ。
なるほど、そういう風に受け取る人もいるわけだ。
さらに質問してみる。
「走りが軽くなったということか?」
まあ、そゆこと。
しつこく、数日経ってから同じような質問をしてみると、エンジン回転の軽さや走りの軽さをはっきり感じているようだ。
そして、ネタばらしをして、いきさつを説明した。これで本人も納得したようだ。
個人によって表現は違うものの、効果を体感できるているようだ。
以下、ご参考までに、メーカー、関連企業のページを載せておく。
おわりに
これがうそ臭いが、本当の話。
まだ眉につばを付けている人が居ると思うが、けっして、うそぴょん、コダイ、まぎらワシではない。
MT-10 EFFIの定価は235mlの通常ボトルで 1本6,380円(税込み)。
ディーラーだと普通車で工賃込み 7,000 円前後が相場になる。
しかし、ヤフオクなどで多く出品されているので、それを入手するのもよいだろう。
(”MT-10 EFFI”で検索すると良い。)
ヤフオクなら、2000円前後で落札されているようである。
走りが軽いと、ドライブも楽しくなる。
人間も同じで、身体が調子良いとあちこちへ行きたくなる。
まだまだ今のクルマが乗れそうだ。ますます、新車購入が先送りになりそう。
最後に、「私はけっしてメーカーの回し者ではない。」ことをおことわりしておく。