今回購入したのは安価な人感ソーラーライト。
造りはそれなりだが、なかなか反応も良く明るさも十分。
そんなわけで、安価な中華製人感ソーラーライトをカーポートへ設置してみた。
防犯用の人感センサーライト
防犯意識も高くなってきたとはいえ、いろいろな事件が相変わらずのこのご時世。
クルマに関して言えば、盗難やボディへのいたずら、タイヤのパンクとか、そんなニュースを時々耳にする。
我が家の車庫(カーポート)も夜間は街灯があるもののかなり暗く、防犯上ちょっと不安なところがあった。
以前から何か防犯グッズの設置を考えていて、何か良いものはないかと探していた。
基本的には照明を考えていたが、電源を引くのも面倒だし、そもそもホームセンターで売ってるセンサーライトはあまりお安くない。
そんなある日、百均ショップでセンサーライトを見つけた。
お、これは使えそう。結構明るいし、良いかもしれない。
但し電池式。
そして、電池持ちがそれほど良さそうではないことがわかった。
高い場所に取りつけると電池交換が手間だし、頻繁に交換するのではコスパが悪い。
改造して、AC電源化すればよいのだが、やはり電源を引く手間はある。
そこで、また別のものを探してみる。
すると、YouTube動画で中華製の安い人感ソーラーライトの情報を見つけた。
はやとっぷ「【ソーラーライト】分離式センサー付きソーラーライトの紹介・・・」
倹約DIY「これもコスパ最強で便利!激安の人感センサーソーラーライトをご紹介します!」
この人感ソーラーライトは名前のとおり太陽電池式なので電気代はもちろんタダ。電池交換もAC電源を引く必要もない。
昼間、太陽光によって発電された電力は、LEDライト部分に内蔵された充電池に蓄えられる仕組みだ。
さらに良いところは、LEDライトとソーラーパネル(太陽電池)がセパレートになっているところ。
従来の一体型では、日陰になるところでは十分に充電できず場所を選ぶが、セパレート式ならソーラーパネルのみ日当たりの良いところに設置すればよい。
そして価格がなんと激安の2,000円弱。早速、購入。
内容物
届いたソーラーライトは以下の構成。
LEDランプ部、ソーラーパネル部、取付けベース、ビス(+プラグ)、リモコン、説明書。
まあ、あまり使うことはないと思うがリモコンが付いているのが面白い。
(リモコンの上にあるのは、取付けビスとナイロンプラグ、取付けベース)
夜間のクルマへの積込み作業(例えば夜逃げとか)など、ライトをつけっぱなしにするときは便利かもしれない。(いや、夜逃げは暗闇に紛れておこなうものか。)
先に書いたようにLEDランプ部とソーラーパネル部がセパレートで、その間のケーブル長が5メートルもあり設置場所の自由度も高い。
しかも接続部分はねじ込み式の防水構造となっており、安心感がある。(まあ、他の部分の防水性能は怪しいところはあるけど。)
天気の良い日の発電電圧を見てみると6~7Vぐらいで発電しているようだ。
他の種類も測定してみたが同じような電圧だった。こういったタイプのソーラーライトは同じような回路を流用しているのだろう。Amazonで検索すると、似たようなものがいっぱい出てくる。
設置
さてカーポートへ設置してみる。
とりあえず、LEDランプ部分をガムテープなどで仮設置してみて照明範囲の確認などをすると良いだろう。
ソーラーパネルがなくても、LEDランプは光らせることができる。
今回のLEDランプ部のセンサーは検知角度が120度のものであるが、それなりに人を検知しなければ意味がない。
また、今回のものは上下角しか調整できない
別製品。こちらは上下角、左右角が調整できるようになっている。
1台だと照明範囲は限られるが、人が侵入したら点灯し、クルマがある程度が照らされれば良しとしよう。
当然ソーラーパネルとケーブルが届く範囲での設置にはなる。
ソーラーパネルは直射日光が当たる場所がベターだが、今回はカーポート天井板の半透明板(ポリカーボネイト)の内側に設置した。
それは、ソーラーパネル部も雨のかからないところに設置したかったからだ。
風雨に晒されると、どこからか雨水が侵入し、内部が錆びたり腐食してしまい寿命が早まってしまう。
一応、IP65防水とはなっているが、ちょっと怪しい気がする。
設置したカーポートは、YKK AP社の「アリュース」という名称のもの。一般的によく建てられているものだ。
我が家の屋根材には、透明マット色、可視光線透過率85%、紫外線透過率はほぼ0%のポリカーボネイト板を使用している。
内側に設置すると、太陽光が遮られてしまうのではないかと思うものの、直射日光とカーボネイト材を介した発電電圧を見ると、約0.05Vしか違わなかった。
(濃い色のものは発電効率は落ちると思われる。)
電力量としては不明だが、そう大きくは違わないだろう。
それに夜間、それほど頻繁にライトが点灯するわけでもなく、電力もそう消費しないはずだ。
場所が決まったら、LEDランプ部を固定してしまう。
カーポートの柱や梁は金属なので、付属しているビス止めではなく、強力両面粘着テープを使用した。
これならば、場所替えや故障したとき、粘着テープから剥がせばキズも残らない。
下はソーラーパネルの設置状況。カーポートの梁とポリカーボネイト板の隙間に設置した。
これが偶然にもぴったりで、はめ込んだだけでも動かない。
一応念のため、脚のベース部分に少しだけ両面テープを貼って軽く固定した。
数週間、何度か強風にさらされたが、ソーラーパネル、LEDランプ共に、ずれたり外れたりすることは無かった。
使用感
かなり暗くなってから点灯し始める。暗さの調整できないが問題ないレベル。
光源は眩しい。光が拡散するので(約270度の広がり)けっこう明るい。防犯には十分そうだ。
【照らしている状態。消灯時は真っ暗】
設置後数週間経過するが、特に問題なく動いている。
少し遠方ではセンサーの検出にムラがあるようだが、近づけば確実に動作するようなので問題はなさそう。
尚、LEDランプ部背面にあるスイッチの押す回数で下記のような動作モードを選ぶことができる。
MODE1:【センサーモード】暗くなり、動きを感知すると高輝度点灯。動きがなくなると約20秒後消灯。
MODE2:【DIMモード】暗くなると、自動的に低輝度点灯。動きを感知すると自動的に高輝度点灯。動きがなくなると約20秒後低輝度点灯に戻る。
MODE3:【常時点灯モード】暗くなると、自動的に低輝度点灯するのみ。
いずれも昼間、明るいと点灯しないようになっている。(太陽電池の発生電圧で夜昼間の判断をしているらしい。)
MODE2とMODE3は常時点灯のイメージだ。
クルマ盗難の手口
防犯用照明ということのついでに、クルマ盗難の代表的な手口を紹介しておこう。
手口を知ることで、その予防策もとることができる。
【イモビカッター】
イモビカッターはクルマの盗難防止システムである「イモビライザー」を無効化し、エンジンを始動できるようにする装置。
元々イモビカッターは、カギ業者や自動車整備業者が作業、整備を行う目的で使われるのだが、これを悪用したもの。
県によっては条例で所持などの制限がかけられている。
イモビカッターは車内に装備されている診断などで使用されるOBDコネクタに接続して使用される。
このため、車内には侵入する必要がある。
【CANインベーダー】
CANインベーダーは自動車内に巡らされたネットワーク(CAN)にアクセスすることで、制御しているコンピューターに侵入し鍵の解除やエンジンの始動を行うという方法。
アクセスするために専用の装置をつなぐ必要がある。
現在の自動車はエンジン、モーター、バッテリーなどの各部品を制御するECU(電子制御ユニット)が搭載されており、これらをつなぐネットワークのひとつがCAN(Control Area Network)と呼ばれるもの。
このCANにバンパー部分などの隙間から装置を接続して車を乗っ取る。自動車のコンピューターをハッキング、侵略することから、インベーダーと呼ばれる。
【リレーアタック】
リレーアタックはスマートキーの電波を利用した盗難方法。
クルマとスマートキーは微弱な電波でドアの施錠、解錠などの通信を行っている。このスマートキーから発せられる電波を受信し、中継器で増幅させることでドアロックを解除しようという手口。
つまりスマートキーが離れた場所にあっても、中継器で車体すぐそばで同じ電波を発射すれば、クルマが勘違いしてドアを解錠してしまうのだ。
電波の中継を使うことからリレーアタックと呼ばれる。
【コードグラバー】
コードグラバーは、本来はスマートキーから出る微弱電波を読み取り、キーのIDコードをコピーして、スペアキーをつくるための装置。
グラバー(grabber)とはひったくりとか、横領という意味である。
手口は、クルマのオーナーが車を降りたときなどに、犯人がコードグラバーを使ってスマートキーから出ている微弱な電波を受信しIDを読み取る。
コードグラバーは100~500mの範囲内であれば微弱電波を読み取ることが可能らしい。
スペアキーが犯人に渡ってしまうので、IDコードを変えない限り再び被害に会う可能性がある。
【ゲームボーイ(GAME BOY)】
リレーアタックやCANインベーダーと違い、「その場」でスペアキーを作ってしまおうというのがゲームボーイ。
使用する装置が、任天堂で流行った古い携帯ゲーム機「GAME BOY」にそっくり、というか流用しているらしい。
車種にもよるが、スペアキー作製までの時間は数分~45分で行えるという。
「リレーアタック」ではカギから発する電波を使うが、ゲームボーイは車体側から発する電波を使うところが大きな違い。
だから、いくらスマートキーを金属缶などに入れて電波シールドしても無意味となる。
これ以外にもあるが、まあ、よくも次から次へと新たな手口を編み出すものである。
おわりに
この人感ソーラーライト、この価格でこれだけのものが手に入るのは驚きでもある。
犯罪者は暗闇に紛れて蠢く。
多少でも被害を防ぐのに明かりが有効な手段のひとつだろう。
もし被害にあってしまったら、その証拠を残すため、できれば監視カメラをつけたいところだがそれはまたおサイフと相談だ。
以前、ダミー監視カメラを設置した記事を書いたが、これも多少は効果があるかも。